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2-4

リタに指示を出した後は、

庭に出て、ゆっくりと散策をする。


午前中の2時間、午後からの2時間、

それだけ家庭教師などから勉強すると、

他は自由な時間となる。



パパからもらった魔石を見る、

試しに魔法で”hi”と書き、

火事になったら大変とあわてて火を消し、

水と書き換える。


そして、花壇の花達に、水をやってみる。


効果は少し勢いがあるジョウロで、

1分水をやった程度だろうか。


確かにこれでは、バケツに水をくむなり、

魔法を使った方が早い。


しかも、魔石の魔力は容量があり、

魔石の中の魔力を全て使い切ると、

ただの石になってしまうのだ。


そんな事を考えていると、ふと日本の知識が、

思い出された。


今、この本の中の世界での言語を使ったけど、

日本語ならどうかしら?


興味本位で、漢字で”水”と魔法で書き、

効果を試してみる。


すると、スプリンクラーが、

物凄い勢いで回ったぐらいの水がでてきた。



「ぎゃ~」



思わず令嬢に相応しくない言葉が、

口から飛び出してしまう。


本当に”火”にしなくてよかった、

大火事になる所だった・・・




魔石をまじまじと見つめる。


魔石は同じ・・・と言う事は、

言語の違いで、効果が違うって事ね・・・


それから、英語、平仮名、片仮名も試すが、

これは発動しなかった。


どうやら、魔石に反応する言語は、

本の中の世界の言語と、漢字だけらしい。


しかも、漢字なら効果は比較にならないぐらい強い。




それから、数か月間、パパにもらった魔石で、

いろんな事を試してみた。


回復魔法は使えない事、

漢字には法則があり、

”強”は使えないけど、”強化”なら使える事。


パパからもらった魔石の魔力が底をついて、

もっと魔石が欲しいと言うと、

安いものだし、いくらでも買ってあげるよと言われた。


ひょっとすると、モンスターが襲ってきた時、

この知識があれば、何か対処できるかもしれない、

そう思うと、魔石の研究はどんどんエスカレートした。


普段の生活ではまったく使わないだろうと

思われるものまで、魔石の本を読み試す。


そうした所で、なぜ漢字を知っているのかと

問われれば、答える事ができないので、

この事は誰にも言えないのだけど、

それでも何かに取りつかれたかのように、

魔石の研究を続けた。

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