第11話「アイの叫び/最強タッグ」
〈13:50 ワルキュリア・シティモール2階 : オフィスブロックにて―〉
「あなたは…相変わらず醜悪ね。吐き気がするわ。」
私は侮蔑を込めて吐き捨てた。私の横には気を失っているソニアちゃんが同じように触手で吊るし上げられている。
「…な、何が目的かしら?」
質問して、時間を稼ぐ…!
「ワシの書いた大芝居によって、教会への信仰を促すことじゃ。」
…マッチポンプってやつね。ほんとアタマにくる…!
「…だったらソニアちゃんを連れ去る必要はないでしょう?」
「ああ、それはなぁ…」
イグドラの口角が裂けるように上がる…!
「…まさか、私をおびき寄せるため…?」
私の背筋がゾクッとする…。
「その通りィ!!5年ぶりにその身体…調べさせてくれやぁぁぁ…!!」
そう言うと、ユグドラから出た触手が私の身体に纏わりつく…!
「――!いやっ…!!」
逃れようと身体をくねらせても、ビクともしない。
触手が私を侵食してゆく…。
「ウヒヒヒヒヒヒィィ〜〜!!その顔ォォ、いい反応じゃぁぁあ〜〜!!」
イグドラが悪魔の様な形相で、さらに触手を伸ばす。
私は泣き叫んだ…。
床に溢れたその水滴が広がり、凍りつく……。
(いやっ…いやっ…!こんな人になんて…!)
その瞬間、私の脳裏に”彼”の顔が浮かんだ。
(お願い…助けてっ…!)
その心の叫びを嘲笑うかのように触手がさらに巻きついていく―。
(―おねがい…!)
「…ゲートっ…!!!」
その時―
私の想いに応えるかのように、天井から轟音と共に2つの人影が降りてくる。
次の瞬間、私に絡みついていた触手が、赤黒い斬撃によって細切れになる!
落ちそうになった私を優しく腕に抱えた男が、優しく微笑む―。
「待たせたな…アイ!」
聞き親しんだ声が響く。
その声の主は、そう…!
「我が名はゲート。ウチの案内人が世話になったな…!」
それに続いて、ソニアちゃんを抱えたウルフカットの男が口を開く。
「お怪我はありませんか、アイさん?」
彼等の言葉に再び涙が溢れる。でもさっきとは違う…温かい涙。
「ゲート…!メビウスさん…!」
急な悪趣味の終わりに、イグドラは憎悪の目で2人を見る。
「クソガキが…!」
ゲート達に向けて、突き刺すような殺気が放たれる…!
私は思わず身震いした。
しかし、ゲートは一瞥もせず、私をソニアちゃんと一緒に安全な場所まで運んでくれた。
「待ってて。」
そして、メビウスさんと共に並び立つ…!
「大司教イグドラに告ぐ!」
「てめえの悪意ごと…」
「「この剣で断ち切る!!」」




