番外編:王宮にて
おはようございます、こんにちは、こんばんは!
こちらはアランが緊急招集で王宮へ向かったときのお話です。
よろしくお願いいたします。
アランが王宮につくと物凄い数の騎士たちで溢れかえっていた。
ただ事じゃない雰囲気を感じる。
まずはライル陛下に謁見するのだ。
若葉を助けるためブレスレットを切断。
保護目的で家へ招いただけだ。
こんなに大事になるとは思わない。
魔力が感知できていたら防げた。
アランには魔力がなく感知もできない。
初めてこの欠点を呪った。
その分力をつけ騎士団長まで上り詰めたのだが。
特段魔力がないからと邪険に扱われることはない。
影でコソコソと言う者はいる。
公爵家の三男であるため、面と向かって口出しする者がいないだけ。
兄たちが守ってくれていたのも理由のひとつだ。
「失礼します。アランでございます」
「相変わらずお前は堅苦しいな。弟のようなものだろ」
「ですが私は兄たちに着いてきていただけですし、今は立場も違いますから」
ライル陛下とアランは昔から交流がある。
兄たちが陛下と年齢が近かく、王宮へ呼ばれることが多かったから。
ライル陛下は実の弟と会えず、度々訪れるアランを本当の弟のように可愛がった過去があるのだ。
「まぁよい。本題に入るとするか」
「その前に陛下! 私からコルド様の伴侶様についてお伝えしたいことがあります」
「うん? 何だ! 申してみろ」
アランはこれまでに起こった話をした。
「――そんな経緯がありまして、今は私の家に保護している次第であります。ただ彼女は悪魔に対しての認識が悪く怯えております。誤解を解く前に陛下からの招集命令がありましたので。現状、見つかったことをコルド様に伝えるのは時期尚早だと思うのです」
ライル陛下はコメカミを抑え深いため息をつく。
「はぁ……我が弟ながら理解できんな」
「差し出がましいようですが陛下! コルド様は魔物や悪魔と共に過ごす時間が長すぎて、恋愛や結婚とはいかなるものか分かっておられないのではないでしょうか」
「そう……だな」
ライル陛下は苦悶の表情を見せる。コルドがこれまで追いやられた境遇を思い返したからだ。
魔物の声が聞けるだけで、幼いながらに悪魔や魔物が住む森へ追いやり国を作り納めろと命令された。
クルーシー王国の安寧のためだが本人の意思は完全に無視。
王位を継ぐ際に本当の理由は聞いたが当時は理解できず。
今でこそ魔王国の王となったおかげで魔物とのいざこざは減ったのだが、双方の反発も大きかった。
「申し送り事項は以上になりますので帰宅してもよろしいでしょうか」
「いや待て……そこの者! ここに王妃を呼んでくれ」
何故王妃を呼ぶ必要があるのか理解できない。
アランもまた騎士一筋で来たので、恋愛に疎いのだ。
「彼女は怯えていたのだろう? ならば我が国の事情を説明する際に女性がおった方が安心するだろ」
アランはなるほどと思った。
しばらくすると王妃がやって来た。
成り行きを説明するとライル陛下と同じようにコメカミを押さえため息をついた。
夫婦は似てくるのだ。
アランもいつかは伴侶を持ちたいと思うのだった。
最後までお読みいただきありがとうございました。
完結です。
また別の作品でお会いできれば嬉しいです。




