89話 覚悟
「兄貴、次はこっちから行かせてもらうぜ、神皇炎、双炎!!」
『ブワッ』
神宮寺は名取へ向け、2つの炎を放った。
「安い炎だな倫也、本気でこいよ!第二形態ベガ!!」
名取がそう叫ぶと星宮の杖は大きな盾となった。
『ズドォン』
双炎はそのままベガの大楯に命中し、防がれてしまった。
「……ふぅ、やるしかないのか」
「そうだ倫也、本気でやれそうしないとお前の仲間が冬夜や他の奴らに殺されるぞ」
「……」
鶏鳴狗盗の面子は正直なところ、確かに強いのだが上位攻略勢の天井である祭、蘭方、神宮寺には勝つことが難しい。
ただ1人を除いて。
槙島当千、あの男だけは他のメンバーとは異なり上記の3人に対抗できうる力を有している。
それはつまり、攻略者組も槙島を止められるのはあの3人のうちの誰かしかいないという事になる。
神宮寺にはこの事がわかっており、わかっているからこそこの場を早く終わらせなければいけない、だが早く終わらせるにはかつての家族を、名取を殺さなければならない。
「らしくないな倫也、お前考えるの苦手だろ、ほらやれよ、やらないと俺がお前を殺す、第三形態シリウス」
星宮の杖は銃へと姿を変えた。
「すぅ、やるしかねぇか、神皇炎、大炎槍!」
『ゴウッ』
神宮寺も覚悟を決めて大炎の槍を構える。
「いいぞ神宮寺!そうだそれでいいんだよ、焼き尽くせシリウス!」
『ゴワッ』
名取がそう言うと、シリウスから緑色の炎が噴き出した。
第三形態シリウス、銃へと形を変え緑色の炎の弾丸を放つ。
その弾丸の威力は高く、奥義の使えない名取にはこれが最高火力となる。
「……じゃあな兄貴、消し飛べ大炎槍!」
『ブワッ』
神宮寺から放たれた炎槍とシリウスは激しくぶつかり、大きな爆発となった。
『ズドォン』
「ああここまでか、ごめんな冬夜先にいくよ」
2人はそのまま爆発に飲まれていく。




