11-1
息を潜め、バラバラに散る俺ら。
こちら5人に対し、敵は複数。
大型は3体ほど。
少しばかり厳しいが、急いで倒すとしよう!!
ーー皆様少し遅れてこんにちは。
現在敵との立ち回りを絶賛考え中のショウでございます。
幸いにも身体強化光主の効果は切れていない。
それにいつものメンバーでの行動だし、まぁ何とかなるだろう。
という訳で初見必殺で頼むぞ、シーメル!
「りょーかい、『フレイヤ』フルファイヤ!!」
敵の集団の前に現れたシーメルは、今装備をしている巨大機構の全弾薬を射出。
あっという間に、フィールドは爆炎で包まれた。
しかし先程の様子を見るに、大型エネミーは耐え切っているだろうな。
ダメージはそれなりに負っているものの、って感じで。
……逆に言えばある程度削れている事になるから、強技一発で倒れる可能性がある。
事前に打ち合わせしていた通り頼むぞ、みんな。
「重力衝撃!」
「風狼の牙!」
「秘剣、焔ノ陽炎」
宇佐美様、武器を持ち替えたシーメル、そしてミーシャさんがそれぞれ技を放つ。
一体は重力により押し潰され。
一体は風の狼によって斬り刻まれ。
そしてもう一体は炎を纏った紅の刀身が、敵を塵一つすら残さず燃やし尽くした。
「それじゃあ各自、急いで飛行船の中に浸入して!」
シーメルが俺らに向かって大きな声で叫ぶ。
爆炎や爆音が響いていたから、間違いなく気付いているはず。
と言うか、そうじゃないとこちらとしても困る。
敵がいる事が判明、空へ逃げると言う流れが理想。
地面にいると湧いたエネミーが増援となってしまう。
弱いから問題ないが、それがたくさんだと面倒な事になる。
出来るだけ時間をかけず速攻で、糖党メンバーを見敵必殺、エイレを救い出す。
これが今回の目標だ。
ただのNPCに構ってる時間なんか無い。
なお糖党全倒しは皆の総意である。
前々からうざったいというのもあったし、何より仲間を拐っている。
俺らの琴線に触れた、まさしく万死に値する行為だ。
俺も多少怒ってるし。
「ショウ、急いで。飛行船出そうだから!!」
「分かった!」
俺は離陸準備を始め、入り口を閉めようとしていた飛行船に、滑り込むような形で浸入した。
◇
「全員いるわよね?」
「宇佐美います!」
【ナビ子も健在です】
「俺もいるぞ」
「…………」
浸入した俺らは、いったん集合。
簡単に打ち合わせをする前に、人数確認をする話になったのだが、唯一返事をしないミーシャさん。
勿論いないから、というわけでは無い。
完全に笑みが消え、歴戦の兵士の表情をするミーシャさん。
おそらく護るべき対象が誘拐されてしまったからだろう。
責任とか怒りとか情けなさとか。
きっと子どもの俺には分からない複雑な心境なのだろう。
「時間ないから進めるわ」
シーメルが咳払いをしてから話し始める。
「最初にちょっと言っていたけど、最優先事項はエイレの救出。もしできたらこれに連絡頂戴」
そう言って全員に渡したのは無線機だった。
「必ずイヤホンはつけておくこと。もしピンチの際にも使っていいから。これを使って連携していきましょう」
俺は早速イヤホンをつける。
うん、音も大丈夫そう、使えそうだ。
「後は各自それぞれに暴れて殲滅して。勿論飛行船は落とさない程度によ。……奴らに私たちの恐ろしさを味合わせてあげましょう」
ーーこうして各自行動を開始した。
正直ミーシャさんが不安だが、リティルがついて行ったから大丈夫だろう。
俺は俺のできる範囲でやっていくとするか。
「エイレ救出、敵全滅をってな!」




