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さて、あれから場面を変えて、現在家増御の店前。
色々と燃え尽きているミーシャさんをマニと宇佐美様が介抱しつつ、俺は近くのベンチに腰を下ろして一息ついた。
あー、こうしていると今日の事を思い出してくる。
幼女理不尽八つ当たりの後、“これまで王になってない人が順番に二回ずつなる”というルール変更になったんだが……
端的に言おう、カオス。
鬼畜幼女のエイレは、やはり大人げなかった俺らに制裁を加えてきた。
思い出したくないが、簡単に言えば昼間の悪夢再びって感じだ。
シチュ最悪のヤバイ状況下でね。
その一方、宇佐美様のは平和であった。
美味しいものを一緒に食べましょう、あなたが好きなものを教えて頼んでください。
まるで天使のような命令だった。
これまた俺の古傷を抉らなければ、だ。
これも思い出したくないので、オタ杯闘争の俺介抱と言うだけでわかってほしい。
そんなこんなで俺特効な何でもカオスとなる中、唯一ミーシャさんのは被害なしだった。
内容はある意味カオスではあったが。
何故なら二つとも“たすけて”という感じの中身だったから。
……いや、まぁお気持ちは分かります。
お大事にしてください、と心から思っています、はい。
「終わったわよー」
やはりオフ会はろくでもないなーなんて結論付けていたら、エイレが店から出てきた。
まだ会計とかやったことないからしてみたい、という本人の希望によりやらせてみたんだが。
この様子だと問題なくできたようだ。
皇族で幼女なのにしっかりできてるし、何より自分で挑戦したいだなんて感心感心。
どこかの誰かさんにも、こんな意欲をちょっぴり見習って欲しいものだ。
「誰に見習って欲しいって?」
そう思ってると、マニが読心したのか、小声で俺に突っかかってきた。
別に誰とは言っていないのに。
「あっそう。じゃあ別な質問をするけど、何でちょっぴりなのよ。見習って欲しいところ」
その疑問を聞き、深いため息を吐きながら、こう思考した。
“だって意欲は良くても、素の性格は酷いもの”と。
マニ、納得のご様子だった。
「何か失礼なこと考えてない?」
俺とマニの二人が頷く中、少し不服そうなエイレが近寄ってきた。
顔に出した気はしてないんだがなぁ。
マニも頷く位で表情に出してないし。
他に原因あるのかしら、と思いながら「そんな事ありませんよ」とマニが返答。
俺もそれに対し頷いてみせる。
「ふーん、ならいいのだけれど」
相変わらず不信な表情ではあるが、一応納得はしてくれたようだ。
髪をかきあげながらエイレは答えた。
そしてそのままの表情のまま、全体を見つつ話を続ける。
「一応これでオフ会は終わりなのだけれど、解散でいいかしら?私、子どもで王族だから遅くまでいれないの」
なお現時刻21時を回ったところ。
俺とマニもきつい時間帯である。
「私とショウは学生だし、門限もあるからそうしてくれると嬉しいわ」
ね、ショウ?と続けて言ってくれたマニに乗っかり、頷いて返答した。
「ミーシャさん……もといマモリさんもエイレ様に着いていきますよね」
「その通りよエリス。そこでへばってるだらしない騎士だけど一応護衛だから」
それではやはり解散ですね。
エリス様は、残念そうにそう呟いた。
確かにもっと遊びたくはあるが、しょうがないよなぁ。
そう思い俺も思わず肩を落とす。
──そしたら、だ。
「あら、結構みんな物足りない様子なのね。安心しなさい、きっと面白くて愉しい事が起きるから」
残念がる俺らを見かねたのかエイレがそんな事を言った。
何だ愉しいことって。
楽しいじゃなくて愉しいだし。
恐怖しか感じないんだが。
一抹の不安を感じながらも、その言葉を合図に解散をした。
帰宅中はマニと出来事を話し合い、楽しく帰った。
まぁ途中でいつもの喧嘩まがいな事が起きたけど。
ともかく家についても充実感で一杯で、幸福なまま就寝した。
んで、翌日。
そんな幸福を吹き飛ばす事案が発生するのであった。
え、それは何かって?
封筒です、封筒。
朝にポストを覗いてみたら、珍しく俺宛のが届いているんだもん。
普段手紙なんて来ないし、懸賞とか応募してなかったからビックリだったわ。
……だが、来たのが問題というわけじゃあない。
ぶっちゃけ俺からすれば、これはある意味事案レベルではあるんだけど、原因は封筒でも違うとこに問題があるのよ。
いたって普通の封筒、その中身が大、大、大問題だった。
一枚のチケット、地図、そして二枚の手紙。
手紙二枚の内、一枚はパソコンでやったような感じのやつ。
その左上には赤く「極秘文章」と書かれている。
内容は今は略。
もう一枚は手書きで
「貴方達なら参加するわよね?エイレ」
という短い内容なもの。
チケットは無地で帝国の紋章のみ、地図はとある地域のものだった。
俺は極秘文章に驚愕し、ワナワナ自室で震える。
そんな時に「いやっっっほぉぉぉぉぅ!」と雄叫びあげて入ってくるシーメルことマニ。
同じ極秘文章を俺につき出し
「さぁ行きましょうよ!」
と腕を引っ張る。
……はぁ、昨日オフ会っていう一大イベントしたばかりなのになぁ。
まさかここで
南方のリアイベ招待、新イベント・エネミー討伐体験会
の話がくるとはなぁ。
俺は深くため息をつくのであった。




