表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/104

7-6



【二巡目】



さてさて二回戦目。


今回の作戦はいたってシンプル、速攻で目当ての箸を選び、引き抜くだけだ。


現在特徴まで掴んでる箸は三つ。


俺の取った箸と、ミーシャが引いた三番の箸。


そしてマニが掴んだ王様の箸。


分からない箸があるのは些か不安ではあるが、そこは器量で何とかすれば良い話だ。


素早く選んで、素早く引き抜く。


ただそれを確実におこなえばいい。


「と、ここでルールを変更します!」


だが──そんな決意はエイレの声によって無駄と化した。


この場に及んでエイレがまた何かやろうとしている。


阻止するのは以下略。


素直に受け入れるしかないだろう。


俺含め、かつミーシャさん以外の全員がエイレの方を向いた。


「迅速でよろしい。では新ルールを言うけど、それほど悪いものでもないわ」


いや、絶対悪いものだろ。


そう思ったらマニが無言で頷いていた。


この行為にエイレは不思議と感じながらも、それほど気にせず言葉を続けた。


「それでそのルールだけど、じゃんけんで引く順番を決めるってだけよ。思わず勢いで引いてっちゃったけど、そうやった方が公平でしょ?」


ま、本来最初に言っとくべき常識的なルールなんだけど忘れちゃってた。


と最後に付け加えた。


ふむ、これなら確かに公平ではある。


他も王様の箸を入手しやすい状況になったからな。


だが俺としてはよろしくない。


じゃんけんは運のゲームに見えるが、そうじゃない場合がある。


それはプレイヤーが身体的に尋常じゃなく凄い場合と、心理的な知識を持つ或いは技能を持つプレイヤーがいる場合だ。


前者は動体視力云々な話であるのだが、本当かどうか確証ないので割愛。


だが後者の場合、心理的な知識や技能を持つ、そんなプレイヤーが二人いる。


読心術使えるマニ、思考の分離化ができる俺。


この瞬間じゃんけんは単なる運ゲーでなく、高度な心理戦と化した。


する前、最中、した後。


全てに油断できぬ状態である。


──さて、ではここで思考だ。


どうすれば勝てるか。


始まったばかりの俺には最善なる一手は思い浮かばない。


ならばせめてもイニシアチブはとっていきたいところ。


「じゃあ二回戦やるわよ」


エイレがにぎり拳を作り手を挙げた。


それに従い、皆も準備し始めている。


よし、このタイミングだ!


素早く切り──


「最初はグー!!」


出そうとした時、なんとマニがもう言い始めていた。


く、思考を読んで初手をとったか!


「じゃん──『けんぽん!!』ぽん!?」


──だがやはりまだまだだなぁ、マニちゃんは。


気付けばみんなグーを出し、ただひとり俺だけが勝っていた。


あーマニの驚き悔しがる顔は愉悦だなぁ!


なお今回使った初歩のテクニックは後で解説するとしよう。


ただ言えるのは、今回よく複数だったのに成功したな、の一言に限る。


基本一対一で使う戦法なのだが、周りが純粋だからかな?


そう納得しつつ、残りの順番が決まるまで眺めていた。


「よし、引く順番が決まったわ」


と、やっている間にも決まったようだ。


どうやら二番がマニ、三番エイレ、四番宇佐美様、そして五番のミーシャさん。


というかミーシャさん、グーをつき出したまま固まってるんだが大丈夫か……?


「さ、ショウ早く引きなさい!」


部下を心配しない上司が、筒をこちらに向けた。


よし、王様の箸はこれだな。


俺は迷いなく引いた。


「俺が王だ」


うむ、問題なく王が引けた。


そうなったら後は適当に決めよう。


マニに当たれば最高だが、残念なことに読心術とかは習得していない。


なのでここは当たればいいなー程度で。


「では、四番の人はこのメニュー、『ジョッキ強炭酸コーラ』をイッキ飲みしてください」


これならもし宇佐美様でもエイレでもできる罰ゲームだ。


我ながら良い考えである。






なお四番はミーシャさんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ