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7-1

皆さんおはよう、こんにち、こんばんは。


現在ベッドの上で寝腐りながら、スマホのゲームをしているショウです。


さてあれからの話なのだが、俺らが落ちた後、南方は緊急メンテとなった。


理由は勿論、あの連中が攻めてきたからだ。


いくら俺らが5分位で全滅させたといえ、その間の建物や人的被害が大きすぎる。


……最後俺もやらかしちゃったし。


ま、まぁその為、施設復旧の名目で南方はメンテナンスになったわけだ。


──だが、非常にヤバい状況である。


オタ杯闘争という国民的イベントの後なので、今日が休みになっている。


なっているのだが、ネット環境にあるゲームが軒並み出来なくなっていた。


オンラインもボードゲームもFPSもソーシャルゲームもネット対戦ゲームも何もかも。


南方のメンテナンスの為に駆り出されて、だ。


そんなわけで、基本ネット環境必須のゲームしかない我が家には大打撃。


超絶暇をもて余しております。


「あー、オフラインオセロ飽きてきたー……」


仕方なく唯一あったオセロをしていたが、何十回とやれば流石に飽きる。


俺は携帯の電源を消してそこら辺に放り投げ、仰向けになって一点を見つめた。


「なにかいい暇潰しはないかなぁ」


「その言葉を待っていたわ!」


疲れきったサラリーマンの台詞だな、と思いながら呟いた俺であるが、全てはシーメル──マニの言葉でかき消えた。


思いっきり扉を開き、指指し決めポーズをするおまけ付きで。


「朝っぱらから何だよマニ。時間考えろよ……」


なお言っていないが現時刻は午前の6時半。


いくら幼馴染みとはいえ、来客するには早い時間じゃないかねぇ?


「アンタごときに遠慮なんていらないわ。それよりもね──」


相変わらず人の考えてる事に相づちをうったマニさん。


笑顔で俺の近くに行き、未だ仰向けに寝ていた俺の首をつかみ、そのまま持ち上げた。


──って、苦しっ!?


マニさん、何しちゃってんの、馬鹿なの!?


「馬鹿なのはそっちでしょ!敵を倒すとはいえ、私を巻き込んで攻撃するなんてアホのすることよ馬鹿ッ!!」


激怒している声色かつ物凄い形相で、首を更に締め上げるマニ。


その時ようやく俺は事の失態に気付いた。


というか思い出した。


俺、昨日の事マニに謝ってねぇ……


怖いからって後回しにしてたら、すっかり忘れて爆睡したんだった。


あーあ、やらかしたなぁ。


一応罪悪感を感じながら、俺は居心地悪い眠りについた。
















「おはよう馬鹿。以外に早く目が覚めたわね」


俺が目を覚ますと、ベッドに座っていたマニが罵倒しながら言った。


やはり気絶したようだけど、なんで俺は床で寝ているのかしら?


まぁ罰的な意味が含まれているんだろう。


マニの笑顔から察するに。


「よっこいせ、っと」


俺は起き上がりながら、先程ぽいした携帯を拾い電源をつける。


時刻は七時ちょっと過ぎ。


30分は気絶していたのか、怖っ。


「全く、起き上がる仕草も馬鹿っぽいわね」


「そろそろ罵倒やめて、精神的に来るから。……んで今日はどのようなご用件で?」


「ご用件、ねぇ?」


なにやら不穏な笑みを浮かべたマニ。


罵倒止めてほしかったから話題を変えたのだが地雷だったかな?


「違うわ、何で改まって用件聞くのかなって」


ああ、成る程そっちの方か。


思ったように事が進んだからの不穏な笑みなんだな。


地雷じゃないことは安心したが、そろそろ心読みを止めてほしいなー。


「善処します。で、それでなんでなの?」


「絶対善処する気無いだろ。……言わなくても分かるなら良いだろ?」


そう言った途端、手を開きながらにっこり笑ったマニ。


はい駄目みたいですね、言わないと駄目みたいですね。


「一に俺がやらかしたら、今日みたいな物理的じゃなく精神的にくる報復を企んでいること。二に──俺の家に来るときはマニの両親がいないときか報復を思い浮かんだときだけだからだ」


するとマニは拍手をしながら一言、「パーフェクト!」と。


「流石は幼馴染み、良く分かっているわ。そう、今日来たのは仕返しを思い浮かんだからよ」


「その仕返しってなんだよ……」


「まぁまぁ身構えないで。アンタにも良いことの筈よ?」


良いこと、ねぇ……


これまでの報復でもそう言ってるけど、全然良かった試しがない。


女子まみれのとこでコスプレとか、1日キザっぽくカフェ店員とか。


一番酷かったのは、ゲイバーに連れていかれたことだな。


あれは人間不振を加速させるところだった。


「その件は非常に申し訳ないと思うわ」


「だから心読むなっての」


「でも今回は本当に良いことかもしれないわ。……乗り越えれば」


スルーされたし、非常に嫌な言葉も聞いてしまったのだが。


不安にかられながら、俺は覚悟を決めて聞いた。


「んで、どんな報復なんだ?」


「オフ会を開催するわ!」


俺は倒れかけた。


──オフ会。


それは、オンラインゲーム等で仲良くなったユーザーと実際に会って語り合うというもの。


実際はどんな性別なのか、予想していた人物像通りだったかと、語り合う以外にも楽しみは沢山ある。


だけど──行きたくない。


何故って、決まっている。


ユーザーが使ってるゲームキャラだけでも、俺は泡吐いて倒れるんだ。


いくら二次元で話せるようになっても実際に会ったら……地獄が見える。


なので行きたくありません、まる


──だがマニの事、絶対行くように策という名の警官で包囲してる筈。


例えば──


「行きたく無さそうだから先に言っておくけど、あっち側の了承は得てるからね?」


俺に黙って他の仲間内で約束を立ててしまうこと。


そして次は「五人で会場を予約したからね」という、断ったらキャンセル料を払わせる策。


これらは下手に断れば関係が悪化する可能性もある。


いくらVRとはいえゲーム。


ゲーム上での関係は豆腐並みに脆いものだ。


いくら俺でもそれは嫌ではあるな。


「あら意外、そうなると思わなかったわ。てっきり断るものだと」


「なんやかんやで楽しいからな、あのグループ。それに断ったとしてもとっておきの切り札あるんだろ、マニ?」


「勿論。アンタのせくしー写真を学校中にばらまくってジョーカーがね」


余談ではあるが、以前それが起きたとき学校中がパニックになり、女性恐怖症になりかけた。


詳しくは言わないけど。


まー取り合えずこれで詰んだ訳だ。


承諾するしかないね、うん。


「行けば良いんでしょもーめんどいたるいし寝たい気分になってきたしもうあかんねん」


「句読点つけなさいよ。まーおごってあげるから」


「へいへい嬉しいザマスよ」


こうして俺はオフ会に行くことになり、予約している時間になるまでマニとオフラインのゲームで対戦しまくったとさ。


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