6-6[宇佐美サイド]
爆発を合図に皆さん思い思いの方に散らばっていったようです。
私は……誰も行ってない、左翼側の壁際にでも行きましょうか。
武器を持たないまま、状況把握を兼ねてその場所まで行きます。
「こっちにも敵が来たぞ!」
まだ誰も手をつけていないだけあり、敵はたくさんいるようです。
さて困りました。
まばらまばらにいられては、倒すのに時間がかかってしまいます。
できる事ならまとめて倒したいところなのですが……この状況ではできません。
面倒になりますが、できるだけ敵をひきつけ、集めてから一掃しましょう。
私は丁度いい場所を探しつつ、既に手負いの様なフリをして動きます。
「手負いを逃がすな!一人でもいいからやるぞ!!」
敵が物凄い勢い追いかけてきます。
これは油断できません。
早く見つけないと、そう思っているうちに、一ヶ所いい場所を見つけました。
その場所に逃げ込むフリをし、壁に背中をつけて、絶体絶命のような状況を作ります。
これで準備完了ですね。
「ちょこまか逃げてたが、もうここまでだ!」
一人隊長的な方がそう言うと、敵の皆さんは銃を私に向けました。
ですが演技に気づけないようでは駄目ですね。
それではオーディションにも落っこちてしまいますよ?
「撃てっ!」
隊長さんの掛け声と共に放たれる銃弾。
連射だったり、単発だったり。
ですが、それらは私に当たる直前で全て地面に落ちました。
「なんだと!?」
驚きを隠せない様子の皆さん。
それでもまだ撃ってきます。
「私の“重力防壁”には無駄ですよ。もっと強力な武器がないと、ね」
私は月天を構えながら言いました。月天を見た敵さんはようやく状況に気付きましたが、もう時既に遅く。
敵全域に高重力の空間を作り、這いつくばらせました。
これで準備おーけー、お掃除の時間です。
眼を瞑り、手を出し、呼吸を調え、言葉を紡ぎ始めます。
「呼びし寄は水。生の根幹を反転し渇れと言う名の死を捧ぐ。狩り苅り刈りて怨みを糧に必死を宿り放たん!!」
詠唱を終えると手から水が溢れ出て、それが一つの形を成した。
その形、形状は鎌。
私はその鎌を掴み、敵全体をそれでなぎ払う。
──女性の啜り泣く声が響く中、私に集っていた敵は首をもがれ全滅しました。
「……では残りを殺りに行きましょう」




