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第三話 イージーの強さ

今度は武器防具の購入。杖一つと魔法使い用ローブの二つを購入予定、まずは武器屋へ。


「いらっしゃい」


新規なら最弱の武器の購入といったところだけど俺の場合はいきなりその三段階は上の武器を手に入れようと思っている。購入予定の武器、黒金の杖を見つけて手に取り確かめる。黒金の杖は黒く輝く魔法金属製の杖。通常の金属と違いほのかに魔力を含んでいて固くて軽いという特性を持っている。高級品で中級者向けの装備だから村人姿の俺が杖を持ち歩いていると店の人に警戒された。そうなるよねわかります、お金を出して購入。


(見た目はあれだが金持ちの坊ちゃんだったのかな)


ぶつぶつと言いながらも買った後は笑顔で対応してくれた。防具屋でも同じ状況になりながら黒金のローブを入手。武器防具を手に入れいよいよ魔物狩りへ。魔物を狩れば経験値を入手出来て強くなり金も手に入る。ギルドの依頼の多くがこの魔物退治だ。経験値は人数分割式、初期は一人の方が稼げる。どちらにせよ魔法使いは弱いから誘われないけど。通常の物理攻撃力が弱く魔法は強力だがSPがすぐ枯渇しまともに戦えなくなる。ここが弱いクラスと言われるゆえん。SPを回復するアイテムはこの世界に存在せず眠って回復するしかない。最初の相手は決めてある、エビルバード、大きな爪が特徴的な鳥型の魔物。経験値の割には弱く戦いやすい相手。依頼紙を剥がし受付を通して狩場へ。この魔物は人気である程度人がいるが取り合いになるほどではなさそう、問題なく狩れるな。魔物を探しているとすぐに見つかる。


「ギギィー」


こちらを察知するなりすぐに走って襲い掛かってきた。敵の爪攻撃をかわし、横から杖で殴りダメージを与える、今度はクチバシ攻撃、これを後方下がってにかわして全力の杖の一撃を叩きこむ、すると目を回した様子になりそのまま地面に倒れ絶命した。本来ならこうも簡単にはいかない、HPを削り合う死闘を繰り広げることになる。HP回復のために薬葉を調達しに行ってとかなり時間がかかる。武器が強くイージーというのはかなり大きい。三体倒すとレベルが上がり、いくつかの魔法とスキルを覚える。この後魔物を一日中倒し続けレベルが5まで上がる。こうしてお目当ての魔法とスキルを入手。街に戻って精算、報酬を手に入れる。


「そうだ、もう成人しているからお酒は飲んでも大丈夫だったな」


この世界に来たお祝いとしてお酒を飲むことにしようか。一人というのは少し寂しいがまあ久しぶりに飲みたいしね。こうして俺は酒場へ向かう。酒を頼み飲む俺、くー、やはりお酒は良い。戦闘後ってのもまた新しい扉を開いた感じがする。


「やめてください!」

「へへ、いいじゃねえか」


酔っぱらって女性にからむ男性、どうやらイベントが発生したようだ。初めてお酒を飲みに行くという条件を達成したことで起きたわけだな。選択肢もある、助ける助けない。助けない場合は寝ざめが悪い、ここは助ける一択だな。


「嫌がってるじゃないか」

「なんだとてめえ!」


殴りかかってくる男、俺の顔面にクリーンヒットしたがびくともしない。彼はやんちゃな一般人、魔法使いとはいえ冒険者とは力の差がある。レベルが上がっていることもあり体は固く一般人の攻撃では通らない。


「ぐわっ!!」


逆に拳を痛めた男。必死に後ずさりしながらこの場から逃げ出した。


「ありがとうございました!」

「いえいえ」


良いことした後の酒もうまい、しばらく飲んだ後酒場から出て鼻歌交じりに宿舎へ帰る。街を歩いていると前方に人影が見えた、こちらに来ると俺を取り囲む。見覚えのある顔が、先ほど追い返したあの男が集団の中にいた。


「ボス、こいつがそうです」

「そうかそうか、私の仲間をかわいがってくれたそうじゃないか。こちらもお返ししないとな」


筋骨隆々の男が俺の前に立つ。見た目からして格闘家、冒険者か。さっきの男が仲間を連れ仕返しに来たわけだ。予定通りだな、ゲームの進行のように進む。ここまですでに複数の選択があった。助けた後すぐ帰ったり、女の子をお持ち帰りしたりといろいろできる。彼らにここで囲まれるのは狙い通りではあった。ここで負けるとゲームオーバー。


「やっちまえ!」


本来なら魔法使いレベル5ではきついがイージーの俺なら全く問題ない。襲い掛かってくる男達をちぎっては投げ、殴って蹴ってとボス以外皆簡単に倒す。


「こ、こいつ、魔法使いのくせにつええ」

「ほぉ、やりますね。では私が」


奴らのボスが動き出す。装備からして俺よりも少しレベルが高い格闘家かな。冒険者なだけあって一人だけ動きが違う。見せつけるように回転して近くにあるものを破壊するなど俺を脅すように動くボス。


「くくく、驚かしてしまったかな。いいでしょう一発だけ殴らせてあげますよ」


こちらに頬を差し出すボス。


「では遠慮なく」


彼のみぞおちに拳を放つ。


「ぼっ!」


彼の体は弓なりに曲がって吹っ飛び、近くにあった壁を破壊して止まる。


「そっちじゃ、ない……」


その場に倒れ失神するボス。


「ヒィ、化け物だ!」


逃げ出す男達。スキルを試すことすらできなかったな、まあ弱いことは知っているけどさ。強くなっていきがりたくなったってところか。人様に迷惑をかけるのはよくないね。宿舎の戻り寝て一日が過ぎる。

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