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乙女探偵団が通る  作者: 白百合三咲
大正フレンチレボリューション
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13/67

えりの賭け

 次の日鈴は愛しい人からの電話を受け待ち合わせ場所へと向かっていた。

待ち合わせにしていされたのは「花野高等女学校」

 華族や富裕層のお嬢様達の通う学校である。

「ごきげんよう」

すれ違う生徒達は鈴に挨拶を交わす。鈴もごきげんようと返す。

 鈴がやって来たのは講堂だ。ここでは全校集会や卒業式などの全校生徒が集まる式典の際に使われる場所だ。

 鈴の前には先客がいた。

「貴女どなた?見かけない顔ね。ここの生徒ではないようね。」

「私はとある方に呼ばれて来たのですが?」

2人が途方に暮れていると講堂の扉が開く。

「美伶さん、鈴さんお待たせしました。」

やって来たのはももかとゆき、そして黄色いフリルのドレスの令嬢がいる。

美伶と鈴は令嬢に釘付けになる。

「まりさん?!学校にいらしてたの?」

「まり?それは誰でありんす?あちきはそんな人を知りやせん。」

公爵令嬢のまりがなぜか郭言葉を話している。

「ふふふ、まりさんたらどうなさったの?ウィーン帰りの令嬢がどこでそんな言葉を。可笑しいわ」

美伶はお腹を抱えて笑い出す。

「もしかして貴女露凪?!」 

次の瞬間扉が開く。

「そういうことだったのか。」

現れたのはえりとまりに似た着物の少女だ。

「どういうこと?まりさんが2人?」 

さっきまで笑っていた美伶は今度はそっくりな少女を交互に見る。

「これでまりさんを陥れた犯人が分かった。君だろう?」  

えりは指を指す。

「鈴ちゃん。」


 一斉に皆が鈴を見る。鈴はこの学校の生徒ではない。なぜまりを陥れる必要があるのか?

黄色いフリルのドレス姿のまりは本物のまりだ。えりに頼まれ郭言葉で話してもらった。

そしてえりの隣にいる着物の少女が露凪。写真に写っている人物である。

「鈴ちゃん、なぜ君はまりさんの郭言葉で露凪だと言った?僕は彼女のことも写真のことも君には話していないはずだ。」

「それが証拠だって言うの?露凪とは松本屋でよくお会いするからお話するんですよ。」

松本屋とは鈴が贔屓にしてる呉服屋である。

 

「まあここからは僕の憶測ではあるが。」

えりの推理はこうだ。

鈴は露凪と松本屋で出会った。露凪がまりとそっくりなのを知って今回の計画を思い付いた。

金を渡して男と会ってもらいその現場を写真に納めた。そして明け方花野女学校に忍び込み教室中写真を張った。当直室につっかえ棒をしたのは当直の先生に犯行を目撃されないため。

「でもえりちゃん。」

ゆきには一つ疑問があった。

「校門から入れば守衛がいるんだし、守衛に見つかるんじゃないかしら?」

「恐らく警備が手薄な職員入り口から入ったんだろう。それに袴なんてどこの女学生も一緒だ。見つかっても生徒の誰かくらいにしか思われないだろう。違うか?」

「そんなの憶測でしょ?!」

鈴は犯行を認めない。今度はえりは露凪に質問した。

「露凪さん、君に200円を渡して男と会わせたのは誰だ?!」

「彼女です。」

露凪は鈴を指を指して答える。

次にえりは美伶に聞く。

「美伶さん、君が登校した時に見た人影はどんな装いだった?」

「袴姿で上位は黄色で毬の絵が描かれてました。今鈴さんが着てるような。」

えりは鈴に来る際お願いした。一緒に松本屋に行ったときの格好で来てほしいと。

「そういう事だ。鈴さん、もう言い逃れはできない。君が犯人だ。動機は分からないが。」

「ふふふ、」

鈴は大声で笑い出しその場で倒れる。

「そうよ、私がやったのよ。ああ本当に馬鹿馬鹿しいわ。惚れた美青年に協力したらまさか私がやった事件調べてたなんて本当にピエロだわ。でもね、全部貴女が悪いのよ。」 

鈴はドレスのまりを指指す。

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