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ダメなわたしが転生したら、やっぱりダメでした――ドアマットヒロイン勝利のお知らせ!  作者: 赤城ハルナ


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9/9

【エピローグ】転生してもダメだったわたしの幸せ【完結】

★最終話です。

「コレット、貴族の女性がこんなみすぼらしい服を着ていてはいけません。あなたの伯父は高名な画家なんですのよ。これからはヴァルジー家の若奥様としてきちんとした身なり・礼儀・振る舞いをしなさい」

「……はい、お義母様」


 何と、わたしはドアマットヒロインから貴族の若奥様にアップグレードしました!


 元子爵夫人、現ヴァルジー男爵夫人ロンダの厳しい貴族夫人教育がはじまったのです。義母ロンダのめちゃ高いプライド。お陰で入った先からお金が出て行くではないですか。

 相変わらず屋敷の使用人は最低限、わたしは自力で二人の子育て(長男・長女)をしているのです。


 絵ばかり描いているジャン伯父さんだけど、最近町の治安が良くなったとか。


(半分恐怖政治なんじゃぁ……正義感は強いんだろうけど……)


 やがて夫リュシアンも、少年期から青年期までずっと放浪の旅に付き合わされていたからなのか、大学卒業後わたしと二人の子供を残して放浪の旅に出てしまった。


「ゴメン、コレット。僕は世界中を旅したいんだ。だからここを出るよ」

「ええっ、ちょっと待って。まだ子供も小さいし、せめて子供たちがもう少し大きくなってからにしてくれない?」

「ゴメン、今すぐ行きたいんだ」

「ええ〜」


 おお〜い、サクッと妻子を置いていくのか!? 薄情だな!


「リュシアンがそう思うのなら仕方ないな。行っておいで。お金のことは心配しなくていい。コレットと子供たちの面倒は(ロンダが)見るから大丈夫だ」

「家族のことは心配しないで、リュシアン。行ってらっしゃい」


 二人とも、アッサリ認めるんかい!


「伯父様、お義母様……そんな……」


 それ以来、知らない土地からときどき絵葉書と土産が送られて来るようになりました。

 この子たちも放浪の旅に出るんだろうか。できれば長男は旅に出ないで男爵家を継いでほしいかな。


 ――今ではリュシアンからの仕送りがあるし(何の仕事をしているの?)、ジャン伯父さんの絵も高額で売れてそこそこ使用人も雇えたし、義母ロンダとはそれなりに仲良くしているし、わたしが特に何もしなくても(貴族的に派手な)生活ができるから、まぁ、いいとしよう。



☆☆☆



 転生から十三年。

 いつの間にか三十一歳になっていたわたし。長男十二歳、長女十歳、リュシアン三十三歳。二人の子供も大きくなり、パブリックスクールや寄宿学校へ行くようになりました。


 リュシアンはもう六年以上放浪の旅に出ている。

 絵葉書はマメに来るから、今どこにいるのかは分かるんだけど……。

 そのうちリュシアンと一緒に旅をしてみようかな。転生したこの世界を見てみるのもいいかもね。


「コレットが世界へ出たいのなら、一緒に行こう」

「いいの?」


 すっかり日焼けして逞しくなったリュシアンが一時帰国した。

 南の島にでも行ってたのでしょうか?


「僕は旅行家になったんだ。大陸中を巡って、埋もれた古代美術や建築物を観察記録している。出版社や政府からの資金援助があるから、お金の心配はないよ。最近は、講演会をするだけでお金が入るようになったんだ」


 すごいな、わたしのダンナ。

 それよりもアンタ、いつの間に旅行家になっていたんかい!


「長い間放っておいてゴメンね。二人の子供を育ててくれてありがとう」

「いいのよ、お義母様も協力してくれるから」


 奥様のお仕事は、デキる派手主婦お姉様ロンダがやってくれるから、わたしは子育てしかしてません。

 ダメダメなわたしだけど、子育ては出来たようです。


「これからはずっと一緒にいられるよ、コレット」と言って、リュシアンは後ろからわたしを抱きしめた。久しぶりの触れ合いだから、は、恥ずかしい。


 リュシアンって、やっぱりいい奴なんだな。

 浮気とかしていないのかな。隠し子がいたら許さないから!


「浮気なんかしてないよ、ぼくはコレット一筋なんだから」

「そ、そう? ホントに?」

「もちろん!」


 ま、まぁ、信じてあげるわ。


 そこに、パブリックスクールから休暇で帰っていた長男が現れた。

「お父様、ぼくも旅に出たいよ」

「そうか、それならたくさん勉強してたくさん言葉を覚えるんだぞ」

「はい!」


 息子も放浪の旅に出るんかい!



 ――元祖コレットは今頃どこで何をしているんだろう?

 電車やバスに乗れてるのかなぁ、大学で勉強できてるのかなぁ、そもそも日本語分かるのかなぁ……。





 まぁ、今世はこれでヨシとしましょう。

☞夫になる人はジャン伯父さんではありませんでした、オジ専の方々、大変申し訳ありませんm(__)m

☞バカバカしい文章にお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m


☞テンプレから少々外れがちな話を書いています(作者が超アマノジャクなので)。現在『薄幸令嬢の奇妙な愛人契約(仮題)』という、三角関係・当て馬ナシのラブストーリーを執筆中です。来月あたり投稿予定です。よろしくお願いします。


◇よろしければ☆☆☆☆☆をポチッとなして★★★★★にしていただけると嬉しいですm(_ _)m

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