番外 completion 新技
アルファポリス様で完結済み作品を、少しずつ手直ししながら再投稿しています。
『チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する』アルファポリスより書籍化。
「はぁ…はぁ…、駄目だ、上手くいかない…」
「頑張ってアルバート!次はきっと上手くいく!」
「『セラフィックライト!』…くっ!まだ足りない!私のレベルが足りていないのだ!」
「アル…、今レベル幾つ?」
「…残念ながら600に満たない…」
「十分だよ、あと少し!」
この世界のレベルとは天井解放している僕を除いて、いくら頑張っても1000が上限である。その中において騎士団長クラスで500、勇者クラスで600、と思ってもらえば大体の目安が分かるだろうか。つまり…、アルはかなりよく頑張っている。多分『恋バト』のアルバートよりも。
三度目の挑戦にも失敗し、それでも彼は果敢に挑戦し続ける。けっして諦めることなく、ひたむきに。
その裏側にあるのが僕への想いだと思えば少し…胸アツである。
呼吸を整え集中…からの…
「『セラフィックライト!!』…ああっ!駄目だ!!!」
「アル…、もういい、もういいから!」
このままでは魔力が枯渇する…。誰もかれもが僕みたいに上限越え300もの魔力量を誇るわけじゃない。王族であるアルバートでさえMAXの100止まりだ。この辺りが限界だろう。
「私は諦めない!それがこの国を護る次期王としてのあるべき姿だ!」
「アルバート…、じゃあ僕も一緒に!」
僕は必死に言いつのった。だってもう見てられない!
「いいや!これは自分の力で成し得なければ意味が無い!」
「これが国を護る力になるなら僕だって王妃になるんですから。一緒に。ね?」
「だが君の力は…」
「大丈夫。僕にはエルダーから教えてもらった植物魔法があります。パワー系じゃない…補助魔法でアルを支えます。それだけならいいでしょ?」
なんてね。補助なんて可愛いもんじゃない。
「では…『セラフィックライト!』」
「『森羅万象』!」
これは全ての魔法をガッツリ底上げする植物魔法においての最上位補助魔法である。
ニコの『スーペリオンキュア』と同じようなわけにはいかないだろうけど…、せめてアルの『セラフィックライト』を成功させてあげたい。この場の浄化だけでなく、彼の頑張りが報われるように!
「な、…レジー!これは!」
「…へ?…何これ…」
僕とアルバートの魔力がクロスして絡み合い、なにがしかのケミストリーを起した瞬間!
なんと!木漏れ日すら入らないはずの樹海に幾筋もの光芒が差し込んだのだ。これはいわゆる『天使のはしご』別名レンブラント光線じゃないか。
「見てごらん、瘴気溜まりが花園に変わっていく…」
「花…」
なんて美しい光景…と言いたいところだが…
瘴気溜まりとはS級以上の魔物の死骸から起こるイレギュラーである。
つまりこの花は…死体の上に咲く花。ゾッ…
「なんと優しい浄化の力…」
そういえばユージーン様が言ってたっけ、植物系の浄化は高圧洗浄のような光の浄化と違ってとても穏やかだって。
僕が光芒現象の豆知識を教えてあげると、アルはその技に『天使の梯子』と名付けたようだ。…まんまやないかい!
「これが愛し合う二人の力で成し得る奇跡の力、『天使の梯子』…。あの汚泥の中では朦朧としてよく分からなかったが…レジー…、今日はハッキリわかった。君の魔力が私に同調し絡みついたのが…」
うーん、『恋バト』ゲーム内で本来展開されるべき最終奥義『天界の慈悲』とはちょっと違うが…ま、まぁ…結果オーライってことで。
「僕にも分かりましたよ。アルの『セラフィックライト』が完璧に発動したこと」
「愛ゆえだ。レジー…キスしていいね」
そうか。もう確認はとらないんだな…。男として一皮むけたって事か…
よーし、褒美を取らす、どんとこい!
「『プリズムフィールド』」
「へぁっ!アルバート何これ?」
「その…旅行までにと思って、必死で覚えたんだよ。結界魔法」
「なっ!」
努力家なのはよーくわかった!
あっという間に僕とアルバートは六角形の虹色空間に包み込まれた。
これはあれだ。僕の探索魔法である『プリズム』から派生した魔法である。光の傾斜角によって人の目をくらまし…ってのはどうでもいい!
毎日更新を目指しています。
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この作品はアルファポリス様で連載済みの作品を全年齢バージョンへ改稿し投稿していきますので、R18が苦手な方はあちらに行かないでくださいね(;^ω^)




