「あの曲に会いたい」シリーズ(その60) ー Is It You
ふとした瞬間に、耳の奥で鳴り出すメロディ。
どこかの喫茶店で、通りのスピーカーから、あるいは記憶の片隅から――
「あの曲、もう一度聴きたいな」と思うことがあります。
このシリーズは、そんな“音の記憶”をたどるエッセイ(ほとんど独り言…)です。
1960年代から80年代の曲を中心に、ジャンルも国境も問わず、ロックもポップスも歌謡曲もフォークも、何でもありです。
え? 私の年齢? それはヒミツです。
シリーズタイトルは、NHKの番組『あの人に会いたい』のパクリです。(;'∀')
でも、「あの曲が聴きたいなぁ」と思うときって、曲を聴くのと同時に――
当時その曲を聴いていた“自分”に会いに行くような感覚も、どこかにある気がします。
(こじつけ感ツヨっ!)
投稿は不定期で~す。(;^ω^)
Is It You
アメリカのジャズ・フュージョン界を代表するギタリスト、リー・リトナー(Lee Ritenour)が1981年に発表したアルバム『Rit』にからシングル・リリースされ、アメリカで大ヒットした曲です。
Wikiによると、リー・リトナー、デヴィッド・フォスター、ビル・チャンプリン、エリック・タッグによる共作となっています。
この曲、いわゆる"歌モノ"なんですねェ〜。
え?何でわざわざそんなこと強調するんだ、歌モノって普通だろう?ですって?
ごもっともなのですが、それまで私にとって憧れの"ギタリスト"だったリー・リトナーが歌モノの曲をリリースした事に、当時私は大変びっくらこいたのであります。
と言ってもリー・リトナー自身が歌っている訳でなく、エリック・タッグという男性ボーカルが歌っています。(この人のことよく知りません(^^ゞ)
でもよくよく考えると、ジョージ・ベンソン 、ロベン・フォードや、あのラリー・カールトンといったギタリスト達も、自身で歌ってたりするんですよね。
なので、何故、私はこのリー・リトナーの"歌モノ路線"にそんなにびっくらこいたのでしょうか?
恐らく、アルバム『Rit』が「ちょっと歌モノ入れてみました」ではなく、10曲中5曲が歌モノという、確信犯的なそのアルバム・コンセプトに驚いたのだと思います。
実際、このアルバムは商業的に大成功を収め、特にこの《Is It You》は、ジャズ・フュージョンアーティストとしては異例のBillboard Hot 100で15位に達したのであります!
そして私はこう思ったのです。
「ははぁ~ん、リット(彼の愛称です)。歌モノ勝負で、ヒットチャートのメインストリーム入りを狙ったね?」
確かに《Is It You》は、バラード調の洗練されたメロディとサウンド、そして、あまぁ〜い歌詞が織り成す極上のAORといった感じで、
「うん、確かにこりゃ大ヒットだわなぁ。絶対に狙っとる!」
そう私は思ったのでした。
歌詞は本当に甘くて、ちょっと日本人の男性では歌うのを躊躇しそうなくらいにアマァーイと思います。
私見ですが、ジャズ・フュージョンギタリストとして、すでに不動の地位にいたリットの「ヒットチャートのメインストーリーム入りを狙った企画アルバム」っつー事で、躊躇なく超アマァーく仕上げて大成功。
私にとって《Is It You》は、リー・リトナーがギタリストとしてだけでなく、一人の音楽プロデューサーとしても勝負に出たことを強く印象づけた一曲なのであります。
※この曲は動画サイトなどで検索すると聴けます。
(検索ワード:「Is It You Lee Ritenour」)




