「あの曲に会いたい」シリーズ(その52) ー You Gotta Believe
ふとした瞬間に、耳の奥で鳴り出すメロディ。
どこかの喫茶店で、通りのスピーカーから、あるいは記憶の片隅から――
「あの曲、もう一度聴きたいな」と思うことがあります。
このシリーズは、そんな“音の記憶”をたどるエッセイ(ほとんど独り言…)です。
1960年代から80年代の曲を中心に、ジャンルも国境も問わず、ロックもポップスも歌謡曲もフォークも、何でもありです。
え? 私の年齢? それはヒミツです。
シリーズタイトルは、NHKの番組『あの人に会いたい』のパクリです。(;'∀')
でも、「あの曲が聴きたいなぁ」と思うときって、曲を聴くのと同時に――
当時その曲を聴いていた“自分”に会いに行くような感覚も、どこかにある気がします。
(こじつけ感ツヨっ!)
投稿は不定期で~す。(;^ω^)
You Gotta Believe
ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックスが1972年に発表した彼らの代表曲の一つです。
ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックス(Dan Hicks and His Hot Licks)は、1960年代後半から1970年代前半にかけてアメリカ・サンフランシスコを中心に活躍した、アコースティック・スウィング・バンドです。
ジプシージャズ、カントリー、フォーク、ブルースなどがとてもセンスよく融合された音を聞かせてくれます。
何となくコミカルなムードを醸すバンドですが、その演奏力は抜群に高いと思います。
即興演奏力も非常に高く、特に神業的なフィドル(バイオリン)は圧巻です。
ダン・ヒックスの正確無比でスイング感溢れるギター・カッティング。
女性コーラス隊「リケッツ」とダンの3声ハーモニーは、ピッチが完璧なだけでなく、ジャズ特有の複雑なテンション・コードをリアルタイムで美しくハモる高度な技術を持っていたと思います。
でも、音がどこかコミカルで非常に心地よく揺れるので、演奏力の高さが誇張されていないのです。
つまり、"圧"を全く感じないのであります。
ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックスは、カントリー好きの友人が教えてくれました。
《You Gotta Believe》が初めて聞いた彼らの曲でしたが、一聴して好きになりました。
ミドルテンポの小気味良い4ビートのスイングで、
うわぁ~、こんなに心地よくリラックス出来る音があるんだ!
(*´ω`*)
そんな風に感じました。
だから、以降、よくBGMとしても流していましたね。
何をしていても邪魔にならない音、でも気持ちは一緒にスイングしてる感じ。
こんなこと書くと、ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックスのファンの方々に怒られそうですが…:(´ºωº`):
《You Gotta Believe》の歌詞ですが、これがとても楽天的で能天気(?)な内容で、こんな感じです。
シンプルに考えよう。
とにかく信じることだ。
落ち込んでいる時、悩んでいる時、どん底にいる時。
とにかく信じることだ。
何を信じるかって?
天には何かある、ってね。
何かって?
それは、愛、だ。
シンプルに考えよう。
これをダン・ヒックスが飄々と歌うんですね。
私はこの曲を聞き、歌詞をなぞりながら、こんなことを考えておりました。
『あ〜、きっと自分はこんな風にシンプルに考えられないな〜』
『それに、"天には何かある"なんていうのは、ちょっと宗教観っぽいな〜』
『日本人にはちょっと書けない歌詞じゃないかなぁ〜。少なくとも自分は飲み込めないかもぉ〜』
なんて…
でも、たまに気持ちが落ち込んだり、辛くなった時に、時々、無意識にこの曲を口ずさんで、"いろいろ考えたってしゃーない、何とかなるさ"、なんて自分に言い聞かせている自分がいたりするのであります。
きっとそんな気分の時に、この曲の歌詞が、スッと気持ちに染み込んでくるのでしょうね。
そんな時、音楽の深さ、不思議さを改めて感じたりするのです。
※この曲は動画サイトなどで検索すると聴けます。
(検索ワード:「Dan Hicks and His Hot Licks You Gotta Believe」)




