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***

(ハノイット国の子守歌より)


荒野に咲いた白い花

その名は (うるわ)し マザー・リリー

雨が生まれて 風馳せて

川の上には船の帆が

船の上には虹の橋

自由で 明るき 賑わいよ

闇夜に匂えよ マザー・リリー


***

月のない夜だった。


「マザー・リリーは絶滅します」


少女は、明日の天気でも告げるように言った。

「つまり――なんとかしなさい、あなたが」

誰も彼女を信じない。

王も、貴族も、学者も。

夜風の中、その言葉を聞いたのは

一人の靴職人だった。


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