表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

二夜

―――暗転

 気が付けば目の前は真っ暗だった。体を動かそうとしても縛られているのか動かす事が出来ない。

分かる事といえば、椅子に体を拘束され、口には猿轡をされ、目隠しをされている事だけだった。


その時


 声がした。男の声だ。


 「おほっ、こんばんは、泣かない泣かない」

 

男はそう言い私の目隠しを取った。


「!!」



「……ん……!」


 声が漏れる。


男は顔に豚のマスクをした巨漢だ。


 私はすっかり気が動転してしまい、頭が真っ白になった。


「おじさんはオオカミ。そして君は間抜けな羊飼いのヒツジ」


 きょとんとした私を無視するかのように豚男は続ける。


「おじさんはマジシャン?いいやおじさんは『人さらい』。子供と遊ぶのが大好きな『人さらい』今日は君と遊ぼうねぇ」


「ッ……ッ……」


 私は呻きの様な声を上げるしかできなかった。

その時、豚男が人差し指を上に向け


「遊ぶ前にご飯にしよう、お腹が減ってちゃ遊べない」




   ※   ※   ※




 

 目の前に食事が用意された。どれもこれもおいしそうな料理だったが、こんな状況で食事を楽しめる訳などない。料理に手を付けない私を見て豚男は話しかけてきた。


 「あら?全然さっぱりまったく進んでないみたい。」


 「……」


 「あれ、それってもしかして好き嫌い?いけないねぇ、好き嫌いはいけない、いけない」


 「んっ……」


 そういい豚男は私の頬に料理を刺したフォークをあてがった。私は「絶対に食べない」と言う意思表示を豚男に見せつけた。


―――だが


 「うあっ!!」


 豚男は腕に力を入れフォークを私の頬に突き刺す。


 「うああああ!!」


 痛みと同時にフォークが頬に刺さりぷらぷらと揺れる。

私が叫び、口を開けたところに豚男はすかさず開口具を取り付け


 「タルタルは好きかな?」


 と言い、バケツに入った生肉をミキサーに入れ始めミンチになったそれを漏斗で私の口に流し込んだ。


 「ッえええ……」


 激しい嘔吐が私を襲った。

その姿を見て、満足したのか、豚男はペットボトルに入ったジュースを飲み、私に目隠しをした。

豚男の足音が少しした後ドアが閉まる音がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ