一夜
秋、日が暮れるのが少し早くなる季節の日の午後四時、下校の鐘と共に下校するよう促すアナウンスが流れる。
一人下校の準備をしていた小学六年生の押切 瑪瑙は鞄に教科書を入れ教室を後にしようとしていた時だった、
「めーのちゃん」
一人の少女が瑪瑙に話しかけた。
「りっちゃん?」
瑪瑙を呼んだのは内藤 律、彼女は瑪瑙と同じクラスの友人で女子にしては身長が高い。そして明るく発言力のある生徒で瑪瑙の親友だ。律は続けて言葉をかける。
「一緒に帰らない?」
「うん、いいよ」
正直、瑪瑙は一人で帰るのが少し嫌だった。そんな中、律に声をかけられ、少しホッとする。
そして仲良く校門を出る事となった。
下校時、他愛も無い話で盛り上がっていた時に突然、律が切り出した。
「……ねぇ、知ってる?」
「何を?」
瑪瑙は疑問を投げた。
そこに律がニヤリと笑う瞬間を瑪瑙は見逃さなかった。
「今さ、噂になってる話。「サライ」だよ。子供をさらっていく変人で、顔の皮が剥がれてるんだってさ、怖いねぇー」
律はニヤニヤしながら話す。瑪瑙がこういう話が苦手なのを知ってのことだ。
「えー、そんなのただの噂だよ……」
瑪瑙は強がっていたものの内心びくついていた。そしてそれをお見通しなのか相変わらず律はニヤニヤしていた。
「もう、私がそういう話苦手なの知ってるくせに!」
瑪瑙は少しふくれっ面になりながらも抗議する。
「あはは、ごめんごめん」
律は笑いながら謝る。そして前を向くと個人経営で喫茶店をやっている女性を見つけた。
いつも帰り道に通っているので二人と顔見知りでもあった。その女性は表で枯葉を掃いていた。
「あ、おばさんだ、こんばんはー」
「こんばんは」
「あら、今晩は、今日も寒いわね」
「はい、そうですね」
「気をつけて帰りなさいね」
「はーい」
瑪瑙と律は挨拶を終え、帰路についた。
※ ※ ※
「私こっちだから、それじゃあね、めのちゃん」
「うん、じゃあね、りっちゃん気をつけてね」
ここで二人は分かれる。
四時とはいえ、薄暗くなってきている中、瑪瑙の頭の中では、先程の噂が頭から離れない。
怖かった。怯えながら帰路につく。
「もしもし」
「!!」
体がビクンと跳ねる。瑪瑙の後ろからいきなり誰かが話しかけてきたのだ。
(怖い怖い怖い怖い怖い)
頭が警報を鳴らしている、「振り返ってはいけない」と後ろの人の気配がi異常にまで感じられた。
瞬間、頭に衝撃が走り、意識が遠のく倒れかけた所に後ろの人の大きな腕が倒れかけた瑪瑙の体を支えた。静かに目蓋が、意識が遠のいていく。
そこで瑪瑙は




