第65話 企業戦士、侵入。
本作は「企業×能力バトル」をテーマにした物語です。
商談は戦闘。契約は勝敗。
その結果は株価として市場に反映されます。
現場、会議、市場——すべてが戦場です。
気軽に読んでいただければ嬉しいです。
北海道。
北方防衛線。
吹雪。
戦況は悪化していた。
炎城レオ。
イヴァン。
炎と氷。
互いに譲らない。
だが。
炎城は勝っていない。
押さえているだけだった。
イヴァンが北海道全域を凍らせれば。
その時点で。
日本側の敗北だった。
炎城。
巨大な火柱を放つ。
「チッ!!」
「しつけぇんだよ氷野郎!!」
イヴァン。
冷たい目。
「火は消える」
炎城。
炎を噴き上げる。
「だったら消してみろ」
巨大氷塊。
巨大火柱。
激突。
ドォォォォォォォン!!
北海道の空が、
炎と吹雪で真っ二つに割れる。
その頃。
別戦線。
ボリス。
《統率》
発動。
ルスカ企業兵団。
一斉強化。
速度上昇。
筋力上昇。
耐久上昇。
さらに。
後方。
ルスカ医療部隊。
《再生》
《回復》
《強化》
企業戦士たち。
倒しても。
倒しても。
立ち上がる。
雷堂ジン。
「何回倒しゃ終わるんだよ!!」
風見カエデ。
「兵隊じゃない」
一拍。
「兵団だ」
海北。
歯を食いしばる。
港湾社員たちも押される。
東海港湾。
重機部隊。
防衛ライン。
少しずつ後退。
鳥羽。
空から戻る。
息を切らしている。
「ダメです!」
「後ろにもいる!」
ミツキ。
眉をひそめる。
「挟み撃ちかよ……」
その時。
通信。
機島。
「こちら機島」
「原因が分かりました」
五稜郭。
全員振り向く。
機島。
「敵基地に巨大支援システムがあります」
「兵器制御」
「補給管理」
「回復ネットワーク」
「全部そこです」
鳩山。
隣で笑う。
「つまり壊せばいいんだろ?」
機島。
「そういうことです」
その瞬間。
東都。
庶務二課。
秘密作戦開始。
鳩山。
機島。
二人だけ。
吹雪の中へ消える。
《敵基地侵入作戦》
開始。
その頃。
ルスカ基地。
地下施設。
巨大コンピュータ群。
そして。
そこを守る男。
黒い防護服。
緑色の瞳。
不気味な笑み。
ルスカ特殊企業戦士。
ニコライ。
《生体汚染》
細菌。
毒素。
放射線。
生命そのものを侵す能力。
ニコライ。
笑う。
「侵入者歓迎」
その頃。
前線。
岡田。
ルスカ兵団を吹き飛ばす。
ドゴォォォォ!!
兵士十数人。
まとめて宙を舞う。
海北。
目を丸くする。
「なんだあのオッサン」
雷堂。
笑う。
「昔から化け物だ」
その横。
安間司。
静かに前へ出る。
《防衛領域》
展開。
吹雪。
砲撃。
兵士。
全て停止。
岡田。
笑う。
「相変わらず反則だな」
安間。
珍しく口元が緩む。
「あなたに言われたくありません」
岡田。
「そりゃどうも」
安間。
前線を見る。
「ですが」
一拍。
「東都現場最強の名は伊達ではありませんね」
岡田。
少し驚く。
岡田。
「帝央常務に褒められる日が来るとはな」
安間。
「現場を支え続けた人間には敬意を払います」
岡田。
ニヤリと笑う。
「お前も相変わらず堅ぇな」
安間。
「仕事ですから」
違う会社。
違う道。
だが。
互いの実力だけは認めていた。
その頃。
後方戦線。
ルナ。
風見。
共闘中。
ルナ。
「右潰すぞ」
風見。
「了解」
風。
土。
雪原が吹き飛ぶ。
ルスカ兵団。
まとめて転倒。
その様子を。
少し離れた場所から見ている男。
水瀬アオイ。
「……」
澪。
隣。
「どうしました?」
水瀬。
「別に」
澪。
「ルナ部長見てました?」
水瀬。
「見てない」
澪。
「見てましたよね」
水瀬。
「見てない」
完全に見ていた。
その時。
通信。
ルナの声。
『アオイ』
水瀬。
「ん?」
『左の氷邪魔』
『流せる?』
水瀬。
少し笑う。
「言い方」
能力発動。
巨大水流。
氷塊粉砕。
ドゴォォォ!!
ルナ。
『おー』
『さすが彼氏』
通信。
一瞬静まる。
澪。
吹き出す。
風見。
肩を震わせる。
水瀬。
「戦場で言うな!!」
ルナ。
『なんだよ事実だろ』
水瀬。
「後で覚えてろ」
ルナ。
少し笑う。
『終わったら飲みな』
水瀬。
沈黙。
そして。
「……了解」
澪。
「仲良いですね」
水瀬。
「うるさい」
その頃。
五稜郭。
医療テント。
帝央医療部隊到着。
企業戦士ヒーラーたち。
時任明。
治療中。
肩の傷。
回復が始まる。
ミツキ。
ほっと息を吐く。
鳥羽。
「良かった……」
時任。
まだ立てない。
だが。
目だけは死んでいなかった。
ナレーション。
表で戦う者。
裏で戦う者。
そして。
支える者。
北海道の戦いは、
さらに激しさを増していく。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本作ではバトルだけでなく、企業の成長や株価の動き、
情報戦なども含めて描いていきます。
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