Princess' s Philosophy.
白馬に乗った王子様がいつか迎えにきてくれる。幼い頃はそう思っていた。いや、今でもときどき心のどこかで日常から連れだしてはくれないかと、終わりの見えない繰り返しの日々から救ってはくれないかと考えることがある。
おとぎ話のお姫様に憧れて、甘い甘い恋物語の主人公を夢見て、普通の人なら胃もたれするような砂糖たっぷりの妄想をたくさんした。
想像している私はとても真剣だけれども、何度も何度もたくさんの人に馬鹿にされた。それでも私は諦めず、きっと出逢う王子様を想い続けている。信じなければ叶わないから。もしもの話じゃない。絶対に迎えにきてくれる。私を退屈な毎日から連れだしてくれる王子様が。
顔さえ知らないけれど、逢ったら絶対に「そうだ」ってわかる自信がある。確かな根拠なんてものは一つもない。でも、そんなものなんかなくたって私にはわかる。運命の人は出逢うからこその運命なのだから。
ある日ふと気づいた。おとぎ話のお姫様はただ待っているだけではないことに。勝手に幸せになっているんじゃなくて、自分の力で幸せになっている。助けてくれる魔法使いはいるけれど、それはお姫様が頑張ったからこその結果なのだ。
努力なくして幸せなんてありえない。幸せは待つだけじゃ手に入らないんだ。王子様が迎えにくるんじゃなくて、私から迎えにいかなきゃダメなんだ。
赤い糸をたどっていったその先に、夢にまで見た運命の人がいる。そして私はこう言うんだ。
『迎えにきたよ、王子様』
白馬のかわりに、満開の笑顔を添えて。
前回の更新からおよそ十ヶ月が経ちました……。白木 一です。
お砂糖たっぷり妄想が大好きですが、王子様よりもお姫様よりも、恋人たちのいちゃいちゃを眺める概念的な何かになりたいです……。




