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ゴブリンダンジョンの冒険者  作者: わたがし名人


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試験終了



先を進むコタローたち。

山道は頂上へと近づいていた。すると、


「皆殿、健闘を祈るでござる」


そう言い残しアヤメは姿を消した。

気配は感じるので何処かで見守っているのだろう。


山頂に到着する。

運動場位の広さがあるが、祠が一つあるだけの殺風景な場所だ。

コタローたちは周囲を警戒するが特に異常はない。


祠を調べるべく近づこうとすると、地面が揺れる。

揺れは大きくなり、祠の底から巨大な何かが現れた。


現れたのは土蜘蛛。

鬼の顔に虎の身体蜘蛛の手足とイメージ通りの姿だ。

10メートル以上もある土蜘蛛はコタローたちが今まで出会ったモンスターの中でも最大だ。


山頂はそこそこ広いとはいえ、巨大な土蜘蛛を相手にするには少々手狭である。

上手く立ち回らないと落ちてしまいそうだ。



「リン、メイいつも通りでいくぞ」


コタローは焦ることなく指示を出す。

リンは真正面から土蜘蛛を迎え撃ち、メイは魔法でサポート、コタローは遊撃と定番の戦法で挑む。


土蜘蛛の身体は固くリンの攻撃を弾いていた。

時折吐く糸を厄介そうに燃やしつつ地道に攻撃を続けるリン。


メイは土蜘蛛の手足を水の蔓で拘束し、動きを封じているが、土蜘蛛の力が強く時折外れてしまう。

再度拘束し直しつつ遠距離攻撃で注意をそらすことに専念する。


コタローは土蜘蛛の手足の関節部を執拗に攻撃していた。

リンやメイに注意がいくタイミングを狙い嫌らしく攻める。

弱い部分を狙っているか予想以上に固く、中々破壊することができない。



地道にダメージを与え続けているが決め手に欠けているコタローたち。

ちまちました攻撃に業を煮やした土蜘蛛はついに拘束を破り暴れ出す。


「メイ、ゴーレムの準備を。リンは俺と一緒にいくぞ」


「わかりました」「わかった」


メイは全ての魔導石を使い巨大なゴーレムを作る。

その間リンとコタローは土蜘蛛と真っ向勝負をしていた。

リンの金棒は既に最大の威力になっているがそれでも土蜘蛛を倒す致命傷には至っていない。

毒を纏うコタローの姿は以前よりもスマートになっていたが、纏っている毒の性能は上がっておりリンと共闘できるまでになっていた。


時折土蜘蛛が怯む程の猛攻で戦う二人。

それでもまだ倒すには一手足りない。



「二人共離れて下さい」


コタローとリンは土蜘蛛から離れる。


代わりに現れたのは巨大な蛟の姿をしたゴーレムだった。

蛇にも龍にも見えるその姿に土蜘蛛は身をすくめる。


「これで止めです」


蛟の口から放たれる水のレーザーは土蜘蛛を真っ二つに切り裂いた。


土蜘蛛は消え、祠のあった場所に転移陣が現れる。


こうしてコタローたちの試験は無事終了した。






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