美毒家ユカリ
ハナコが連れてきた熊はポイズンベアと呼ばれるモンスターだ。
「貴方がコタロー君ね。私はダンジョンマスターのユカリ、よろしくね」
ユカリはこのダンジョンのダンジョンマスターで、テイマークランの古株の一人だ。
ヒフミのように姿は変わることなくモンスターのままだが、知性があり会話も亜人と変わりなくできる。
ポイズンベア
その名の通り毒を好物とする熊系モンスター。
今回コタローがやってきたのは彼女に呼ばれたからだ。
毒生成できる冒険者はそれなりにいるが、コタローのように種類や量が多いのは稀だそうだ。
実はユカリは以前からコタローの毒を買っているお得意様の一人で、最近マロンがゴブリンダンジョンに世話になっているのをダシにコタローを呼び出した。
コタローがユカリに依頼されたのは、様々な毒の生成とブレンド。
コタローはその場で毒をそのまま生成、または複数の効果を混ぜながら生成する。
それをユカリがテイスティングする。
そうして一、二時間後。
どうやらユカリの満足のいく組み合わせができたようだ。今後はユカリの気に入ったブレンドをゴブリンダンジョン経由で購入することが決まった。
こうして新たな収入源を得たコタロー。
そしてリンはテイマークランのモンスターたちに気に入られたようで、今後は自由に出入りできる許可をユカリから貰っていた。




