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レストラン月光、再始動!(序章)

…やっと月光へと帰って来れたな…。

あんな事があって3ヶ月近く店を開く事が出来なかったけど…それも漸く終わったんだ…!

え?何があったかって?

それは…まぁ、色々とね。

「ただいま!テイルスにリリィ。それに春香ちゃんに小春ちゃん」


「「「「おかえりなさい!輝(ヒカル)さん!!」」」」


とある日のレストラン月光、現在の時刻は夕方の5時。

本来ならば客が賑わっている時間帯だが店の中には店主である輝と従業員であるテイルス達以外には誰もいない。

何故なら…今日までこのレストラン月光は営業をしていなかったのだ。

理由は単純、店主である輝がヴェネタリアの同盟国であるドルリンの牢獄に幽閉されていたから。


「まさか俺の家が造っていたビールがこんな事になるだなんてな…」


「突然輝の店の裏口からテイルスちゃんとアイリスちゃ…この国の王女様から助けてほしいと頼まれた時はガチでビビったんだぜ?」


「脩吉(しゅうきち)!それに実(みのる)!…って、従業員のテイルスは兎も角…アイリス…様も?」


テイルス達の抱擁を受けていると裏口から突如声と同時に2人の男が入ってきた。

輝はその声を聞いて即座に誰か理解したらしく、男達の名前を呼んだ。

脩吉と呼ばれたのはこのレストラン月光で提供されているビールを造っている男…旭(あさひ) 脩吉、実と呼ばれたのは脩吉と同じくレストラン月光で提供されているワインを造っている男…甲峰(こうみね) 実。

2人とも輝の友人でありビジネスパートナーでもあるのだ。


「…はい。私もヒカル様の危機をテイルス様から聞いた時はどうしたら良いか分からず…」


「涙を溜めたような表情でアイリス様が此処へ来たので私が魔鍵でヘビクラさんに助けを求めようと裏口から出たら…」


「「この2人とバッタリ出くわしたって訳だ。お前が注文していたビール(ワイン)を持った状態でな」」


「………あぁ。そういやあの時は新しく作ったエールとロゼワインを注文してたね(結局あの時の酒って誰が飲んだんだろ?流石にテイルス達が無駄にするとは思えないけど…)」


輝の疑問に答えたのは入口から入ってきたアイリスだった。

次にテイルスが魔鍵を使って明雄に助けを求めようとしていた事を語ると…テイルスの言葉に頷きながら脩吉と実がアイリスと初めて出会った状況を思い出すかのように語る。

それ程に異世界の王族は衝撃的だったのだろう。

尚、輝はこの時注文していたエールとロゼワインは誰が飲んだのかと疑問に思っていて上の空気味で返事をしていたが。

因みにこの質問の答えは…アイリス以外の王族及び騎士団長達だ。


「…しっかし…あの時ボコボコにした豚貴族。今は捕まってるから良いもののとんでもねぇ報復しやがったな…」


「「っ!?ヒ、ヒカルさんが滅多に言わない暴言を吐くなんて…いったいドルリンでどんな目にあったんでしょう…」」


「「…聞かない方が良いと思いますよ?輝さんがこんな風に怒るのって滅多に無い分、大体相手の方が悪いのが相場なんですから」」


「「確かに(俺らもその現場を見た事があったからな。…確か中学の頃に)」」


輝は今牢獄で後悔しているであろうとある男に対して普段からは想像も出来ない程の毒を吐く。

それを聞いたテイルスとリリィは輝がドルリンの牢獄でどんな目にあっていたのかを考える。

対照的に怒りの輝を見た事があるであろう春香達は聞かない方が良いと釘を刺した。


(…この人が嘗てこのパンゲアに名を轟かせた神災の魔女の子孫だなんて…。ふふ、なんと奇妙な縁でしょうか)


その一方で…輝の血筋(ルーツ)をこの事件で詳しく知ったアイリスは輝と出会いが偶然では無いのかもしれないと心の中で思っていたのだった。

…暫くは食材の仕込みや機材のメンテナンスとかするから1週間くらい休みを取るとして…取り敢えず今は皆に何か作ってあげようかな?

今は完全に繋がったとはいえ3ヶ月も肘から先が無い状態だったし…リハビリを兼ねてね。

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