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推しカプがいる世界に転生しました。〜推しが眺めるのに忙しいので、邪魔しないでください〜  作者: 空雨 依里


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プロローグ

新しい物語です。

よろしくお願いします。

「くっ、かわちぃ〜〜〜〜!!」


 手に持った漫画を見ながら、口から勝手に言葉が溢れる。


 私──莉奈は、いつものように推しのカップルが書いてある新刊を本屋さんから買って来た後の帰りだ。


「なんなんだっ、このかわよくて尊い生き物たちは……っ!!」

(反則すぎるでしょっ……)


 ニマニマとニヤつく口角を抑えようとしても、口角は話を聞いてくれない。


 待ちきれなくて、ついつい読んでしまった。

 歩きスマホ兼、歩き漫画は危ないからよくないって知ってるけど、推しに勝るものはない!!!


 まあ、歩道だし、大丈夫でしょ。

 交差点とか、信号とかはちゃんと確認してるし。


 でも、みんなは真似しないようにね。



 キィ──!!! キィ──ン!!!



 突然の大きな音に視線を上げると、視界いっぱいに大きなトラックが飛び込んできた。


(あ……これ、死ぬやつだ……)



 パァン──!!!!!



「──………」

「だれか! 救急車!!」

「きゃあ〜〜〜!!!」


 遠くなっていく耳に、誰かの声が聞こえる。


「やばいぞっ」

「車が歩道につこんできて、人が引かれた!!」


 ぼやける視線に、さいご推しカプがいた。


(もっと、推しカプを、一緒に見守りたかった……)



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