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斎藤知事バッシングの裏を読む

初出:令和6年9月17日


 今回はクイズから始めます。


Q:マスコミからバッシングを受けている兵庫県の斎藤元彦知事は現在のところ辞任する意向はないようですが、どう思いますか。

A:辞任すべきだ

B:辞任すべきでない


 以前、静岡県の川勝知事について本エッセーでも言及しました。川勝知事はリニアモーター開発に反対していたので国をはじめ支配者側の逆鱗に触れ、マスコミを使ってバッシングを受けました。

 一方、斎藤知事はどうでしょうか。

 私自身、情報収集している最中で真相はよくわかりません。真相をご存じの方いましたら、感想などでお知らせいただけると幸いです。


 ところで斎藤知事はなぜマスコミからバッシングを受けているのでしょうか。

 パワハラ行為、贈答品のおねだり、職員二名が自殺したことが批判の理由のようです。

 パワハラの具体的内容は、公用車の駐車位置がずれていたので職員を叱責したこと、イベントで知事用の浴衣が気に入らなかったので職員を叱責したことなど。ただし部下に文句を言っただけで殴ったわけではないようです。

 贈答品のおねだりは複数あるようですが、民間からの高価なカニの贈答品を県職員が断ろうとしたところ、知事が全部一人でもらって職員には分けなかったことがあったようです。

 この他、金融機関に助成する見返りにオリックス優勝パレードの寄付金を要請したことも斎藤知事バッシングの要因になっています。

 しかしながら、これだけでは知事に辞任を要請する要因としては弱い感じがします。

 局長など職員が自殺したから知事が悪いという意見もあります。

 では自殺した職員は知事から怒られたから自殺したのでしょうか。


 おそらく局長は知事に対する不信任案を提出すべく工作したところ、それが知事側にばれたため自殺したようです。

 ではなぜ局長は危険を冒してまで斎藤知事の不信任工作を企んだのでしょうか。

 推測するに、もともと斎藤知事は県庁の庁舎の改築工事を中止することを公約に知事選に出馬しました。そして当選後、この公約を果たしました。これが知事が局長など多くの県庁職員に恨みをかわれた原因だと思われます。


1.Xの書き込み


 Xで検索すると様々な意見が散見します。斎藤知事をバッシングする意見だけでなく、擁護する意見もあるようです。

 斎藤知事を擁護するのは反ワク派の陰謀論者だとの書き込みを見つけましたが、これはまちがいでしょう。斎藤知事はネットで県民にコロナワクチン接種を推奨しています。

 知事選では自民党と日本維新の会が斎藤氏の応援演説をしていました。日本維新の会では現在では斎藤知事を糾弾する側に回ったようです。このせいか日本維新の会の支持率は低迷しているようです。

 一方、自民党では高市早苗氏と河野太郎氏が知事選では斎藤氏を応援していました。自民党総裁選に立候補する高市氏や河野氏としては今回の斎藤知事バッシングが向い風になりそうです。自民党内の別の候補者のグループが彼らを貶める目的で斎藤知事バッシング工作を仕掛けたのではないか。

 こうした陰謀論もXで目にしました。


 今回、多くの著名人が斎藤知事を批判していますが、美容整形でおなじみの高須クリニックの高須克弥氏が斎藤知事を擁護しているのが気になります。

 よりによって高須クリニックが擁護するからかえって斎藤知事が悪者に見えてくると思ったのは私だけでしょうか。


2.箱物行政の予算と工期


 県庁の庁舎の改築工事中止が今回の斎藤知事バッシングの最大の要因かどうかはわかりません。

 しかしながら箱物行政と政治家、官僚の関わり方には以前から私なりの意見があります。

 箱物建設など大規模な予算を使うプロジェクトは長期計画で実行されることがあります。

 知事の任期は四年です。知事の任期期間中に完結するプロジェクトなら問題は生じませんが、構想期間を含めて10年以上費やす大プロジェクトの場合、プロジェックト開始時とは別の知事がプロジェクトを途中で引き継ぐことになります。

 選挙で選ばれた政治家は何もせず、こういう長期プロジェクトは公務員に丸投げしておけばいいではないかという声も聞こえてきそうですが、選挙で選ばれた政治家主導の行政こそ民主主義政治の本来の姿です。

 できれば一人の知事が任期間中にプロジェクトを開始から終了まで責任もって遂行できるのが望ましいでしょう。

 このためには知事の任期期間を1期で10年以上にする方法と、プロジェクトを四年以内の小規模なものだけにする方法の二つの解決法があります。

 私としてはプロジェクトのヒト・モノ・カネを小さくした小プロジェクト化の方を推奨したいと思います。

 プロジェクトを小規模にしたら何もできなくなってしまうのではないか。こうした反論が返ってきそうですが、できるだけ無駄を省くことで全部ではなくても現行より行政の様々なプロジェクトは小さくできるのではないかと思うのです。


 今回、オリックスの優勝パレードに関して知事へのバッシング問題が起きましたが、そもそも優勝パレードには行政は一切関わらず、民間だけに任せておけばいいのではないでしょうか。

 私は元祖スポーツ不要論者です(まだお読みでない方は「スポーツ不要論」をお読みください)。

 優勝パレードに使う県の予算を、倒産相次ぐ中小零細企業への助成金に回した方が、よほど県民のためになると思うのですが。


(つづく)

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