首相辞任 マスコミはアベノミクスの総括を
初出:令和2年8月30日
内閣総理大臣の在任歴代最長記録を更新した安倍首相がこのほど辞任しました。
ここでクイズです。
Q1:安倍首相が辞任したことをどう思いますか?
A:残念だ。まだ総理を続けてほしかった
B:喜ばしいことだ。早く辞めてほしい。
Q2:安倍首相在任中、あなたの家計または経済状況はどうでしたか?
A:以前より豊かになった
B:以前より貧しくなった
C:変わらない
Q3:安倍内閣の政策のうち、よかったものを三つ、悪かったものを三つあげてください。
さて、いかがでしょう。私の回答は以下の通りです。
Q1:無回答
Q2:B
Q3:
よかった政策 ①定額給付金、②持続化給付金、③捕鯨問題の対応
悪かった政策 ①消費税10%、②アベノミクス全般、③アベノマスク配布
1.アベノミクスは円安株高の大企業優先主義
さて、民主党から政権を奪回して第二次安倍内閣が誕生した2012年末頃、1ドルは80円代だったのを記憶しています。
それがアベノミクスで円安株高になる、みるみるうちに1ドルは100円を突破しました。
日本の輸出産業にとって円安株高が有利になるとのこと。円が安いほど輸出のときに他国より安い価格で製品を販売できるので競争力が高まります。また大企業のような上場企業であれば会社の売り上げや利益だけでなく、株価の時価総額が業績の重要な指標になります。
日本は大企業が経済全体をになっており、中小零細企業はその下請けだから、大企業を優遇することで経済全体が活性化するはず。アベノミクスはこういうセオリーで円安株高を推進しました。
しかしながら大企業の下請けでなく、最終製品を生産している中小零細企業もあるのです。
私の勤め先の会社は、海外の半導体を購入して機械を組み立て、国内市場に販売しています。ドル建てで購入することもあり、円安は製造原価に響きます。
未上場なので株価は関係ありません。また私個人も株などの有価証券で資産運用などしていません。安倍政権下で生活が苦しくなり、定期預金を取り崩しているあり様です。とても株など買う余裕はありません。
法人においても一般消費者においても、経済的弱者ほど株高の恩恵は受けられないのです。
アベノミクスとは正反対の円高株安こそ、少なくとも私個人にとっては望ましい経済政策なのです。
2.マスコミは健康問題よりアベノミクスの総括を
首相辞任にまつわるマスコミの報道や、SNSの書き込みを見ると、安倍首相をほめるか、けなすかのどちらかで、安倍政権のどの政策がよかったからほめるのか、あるいはどの政策が悪かったからけなすのか判然としません。
ほめるか、けなすかの二択ではなく、どの政策はよく、どの政策は悪かったという議論をすべきでしょう。
ちなみに私は、定額給付金、持続化給付金の二つの政策に関しては、安倍内閣を大いに支持します。
安倍首相は今回も前回同様、自身の健康問題を辞任の大きな理由としているようです。そこでマスコミは首相の健康問題ばかり話題にしますが、たとえばアベノミクスを総括するといったような、安倍政権の政策に関するコメントがもう少しマスコミから出てきてもいいのでは、という気がします。
3.安倍辞任後の日本が読めないから無回答
私は先のクイズでQ1を無回答としました。もちろんこれは「富士山回答」ではありません。
アベノミクスに反対の私は安倍政権を支持していません。しかしながら、安倍首相の辞任を素直に喜べないのです。
というのは次に首相になる人がもっと悪い人だったり、安倍政権の悪いところを継承するかもしれないからです。
アベノミクスが間違っていたという国民的コンセンサスが得られた上での辞任ならば、この後、首相になる人は、円高株安に経済の舵のとるでしょう。しかしながら、アベノミクスは道半ば、といったようなアベノミクスを讃美するマスコミの論調もよく目にします。
その一方で定額給付金、持続化給付金といった真に国民を助ける政策については、マスコミは不正受給事件などを大きく取り上げて批判はすれど、あまり評価はしないようです。
円高株安と給付金。次に首相になる人は、はたしてこれを推進してくれるのでしょうか。
私の今回の「富士山回答」は、次に首相になる人が円高株安と給付金を推進してくれるならB、そうでないならAといったところでしょうか。
(つづく)




