サーカス2
レイヴンとレオパルドを連れ、凛は馬車で少し遠くの街へ来ていた。いつもの服装だと目立つので、髪色と衣装を隠すように、布で出来た地味なフードをかぶっていた。
街の入口付近まで馬車を走らせると、馬車は木陰に置いていく。レイヴンは凛を抱っこする。
「過保護すぎやしませんか?」
それを横目で見るレオパルド。
「任務だ」
ぴしゃりと言葉を放つ。
街にはたくさんの珍しいお店が並んでいた。テントの中を見てみると、ロープにスコップなどの便利グッズを置いてあるお店や、盾や剣などの装備品、怪しげな宝石の付いた装飾品を売っているお店もあった。
「うわ、おいしそうな果物が売ってますよ~〜! ほら、二人も早くこっちこっち~〜!」
素早く歩くレオパルドだが、後ろを振り向くと、レイヴンは凛を抱えたまま、花売りの少女と話していた。
「凛に一つ貰おうか」
レオパルドは呆れて物が言えない。
「甘やかしすぎやしませんか?」
レオパルドが一人先を歩いていると、何かを見つけたようだった。
「お店を抜けた奥に、人だかりができている」
遠くの広場に何やら人が集まっていた。広場には珍しくサーカスが来ていて、大きなテントが張ってある。テントの入り口から顔を除かせると、そこには巨大な像やらライオンが芸をしていた。
「サーカス?」
凛はレイヴンの腕から降りると、一人で勝手に観客席の前の方に歩いていく。
「凛……!」
すぐに二人は追いかけたが、人が多くて離れてしまった。
「ほんと、お騒がせな、魔王様だ」
二人は目を合わせると合図をして二手に別れて探すことにした。




