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プロローグ

「【白兎】。私(わたくし)の【アリス】は見つかった?」


 皆を魅了し、そして、恐怖させる艶やかな声が、俯く僕の頭の上に降りかかるように聞こえる。


「はい。これより連れてこようと思います、【女王様(クイーン)】」

「そう。早く連れ帰ってきなさいね」


 満面の笑みを浮かべ、僕を送り出した。


「楽しみだわ。どんな娘なのかしら、私(わたくし)の【アリス】・・・・・・」


 一人言のように嬉しげに呟く声を背に聞きながら、部屋を出た。


 今の僕は、誰にとも言わずに発せられる【女王様(クイーン)】の言葉に、狂気を感じる訳でもなかった。寧ろ共感していたかもしれない。


 【アリス】が来る。


 このことは、生まれてこのかた、味わったことのない喜びかもしれない。


 さあ


 【アリス】


 僕の【アリス】


 楽しい

  楽しい

 そして、恐怖と狂気の遊戯(ゲーム)のはじまりだよ。


 君は、狂わずにいられようか。


 僕の【アリス】



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