第六章 テストはトラブル続出中です!!
『ジューン・カルトレンゼ』は幕を閉じた。
あの後、先生達が介入してとりあえず場を収めてくれた。
イベントが終わってやっとまた平和な日々が続くかと思っていたら……。
「琴羽ぁ、助けて!この術式ってどこが間違っているの!?」
「うわぁぁぁん!上手く組み込めないよぉ、助けてぇ!!!」
さらなるカオスが待っていたとは思ってもみなかった。
「二人ともさっきから遠城さんに聞いてばかりだよ。少しは自分で考えなよ」
呆れたように二人にそう言う草壁君にぶうぶうと不満を漏らす二人。
「そういう草壁だって琴羽に聞いてるじゃん」
「そーだ、そーだ!」
そう指摘された草壁君がぎくっと音が聞こえてくるぐらい肩を震わせた。
「というか、そこの二人!ずっと琴羽の両隣を占拠していてズルい!」
「代わってよ!!」
二人はさらに私の両隣に座る高堂君と永澤君に指をさす。
「ええ、俺だって琴羽ちゃんに聞きたいことがあるからさぁ」
「なら、先生の元に行くといいよ?永澤君」
私を挟んで喧嘩をしないでくれるかな?
『ジューン・カルトレンゼ』での永澤君の入部がなされた。
ただし、条件付きで。
喧嘩吹っ掛けない、喧嘩を買わない、部活に悪影響を及ぼす行為は禁止など私ではなく高堂君が条件をまとめて本人に了承を得たという。
先生達には何故だか感謝された。
サボり魔でもある永澤君がちゃんと授業に出席するようになって感動しているのだという。
ましてや、問題を起こさないようになったから先生たちにとっては願ったりかなったりなのだろう。まあ、本人はストレス発散と称していたずらは証拠を残さないようにやっているのだとか。
話がずれてしまったが今、私達はテスト勉強をしているのだ。
中間テストが二週間後に迫ってきている。
その為、学園では部活動を短縮してテスト勉強に励むようにするように通知されている。
それで、皆でテスト勉強をしているのだが何故か分からないけど違う部活の子たちが私に聞きに来たりするのだ。
「悠遠学園って科目が多いから覚えるの多いよぉ」
赤点は避けたいと半泣きしながらテスト範囲のミニテストをしている薫ちゃん。
そう、学園の科目がとにかく多い。
古典や数学、現代社会など基本的な科目の他に魔法関係の科目も多い。
なので、基本的な科目以外の他の科目に関しては生徒が選択をしてテストを受けられるのだ。ただし、実技もあることから多いことには変わらない。
「しかも、必須科目もあるからマジで赤点とりそう」
「まあ、授業で重要な部分は言われているから覚えていれば赤点は回避するんじゃないかな?」
「それに範囲もそこまで広くはないし、琴羽ちゃんに聞けば大丈夫だって」
永澤君の言葉に皆それはそうと納得していた。いや、何故にそこで納得するかが分からない。
前世の記憶があるからって私だって油断できないのに。
「そう言われても私だって分からないことが多いよ?」
そう言って薫ちゃん達が分からないところを見た。
ああ、炎魔法の術式っていまいち覚えづらいよね。ここの文字が違うんだよ。
覚え方としたらこことここの文字の他は全部こっちの延焼させる魔法の術式と同じだし、この術式ってよく授業で使ったことがあるから覚えやすいと思うよ?
組み込めないのは文字が間違っているからだよ。ほら、小文字のpとqが逆になっている。
この魔法って創作系だから分かりづらいよね。よくテストに出やすいって先生も言っていたから覚えといたほうがいいよ。
と二人に教えているとなぜか皆して口をポカーンと開いて私を見ていた。
「……遠城さんってやっぱり凄いな」
「あ、本当だ。これなら、覚えているし分かりやすい」
「たった一文字だけ間違っているのを気づくって凄くない?」
「琴羽ちゃん、マジでチート」
「流石だね」
え、何でこいつマジかって顔されるの!?
ドン引きされるほどの説明をした覚えはないんだけど!!?




