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状況が上手く理解できなくて頭の中にクエスチョンマークが浮かんでいる。
すると、先生がやっと動き出して。
「こ、こんなに凄いのを使えるなんて!!ありがとう、みんな!ありがとう、遠城さん!」
問題が解決したことに感激のあまり私の両手をぎゅと握って、ブンブンと振ってくる。
痛たたっ。ちょっ、腕、腕もげる!!
「…江ノ島先生。そろそろ離さないと死にますよ?」
「ハッ!ご、ごめんよっ!」
高堂君が諭すように言うと我に返ったのかぱっと腕を放してくれた。
ただ、私の後ろに立っていた冬夜がもう江ノ島先生を亡き者にしようと言わんばかりに目が怖い。
現に先生の顔色がさっきまで赤かったのに一瞬にして青ざめているよ……。
「で、でもよくあんな装置を考えたね」
あ、上手く話をそらしたな。
「えっと、実はちょっと飛行を考えた装置を作りたくて考えていたのを改良したものです」
飛行魔法を使っている中でこう簡単に飛行できるものも作れるのではないかと考えて試作品を作ったりはしてたけど、どうにも上手くいかなくて断念してたんだよねぇ。
「ちなみにそれっていつのころのこと?」
「中等部の時かな。飛行魔法の練習をしているときに飛行機を見て、一人用なら出来るかもと思って実際にある程度の物を運べる程度なら出来たんだけど人一人を自由に飛行させるのは難しかったんだよね」
「………やっぱり、遠城さんって考えていることって飛び抜けているよね」
「なんで!?」
どこがどう、そんなことになった?
なんか勘違いさせてしまったか?いや、勘違いさせるような部分はなかったはず。
だって、わぁ、私も自由に魔法じゃなくて機械で飛んでみたいって痛い考えがあったんだよって言っているし。
はっ。もしかして、痛い子って思われた!?
う、うわぁ、どうしよう。どう訂正する?いや、下手に訂正しようとしたら余計に痛い子になる。
「あ、あのぉ。僕を忘れてない?」
おずおずと口をはさんでくる江ノ島先生。
あ、忘れてた。
「とにかく、助かったよ。それにこんな高性能の機械を作ってくれて」
ん?高性能?え、どこが?
割と水やりとか日光浴とかそういうのを便利にできるロボット的なのを作っただけなんだけど………。
「なにかお礼が出来たらいいんだけど………、あ、そうだ」
ごそごそと自身のポケットを探る。
すると、植物のためであろう一粒の種を差し出してくる。
「これは『マジックビーンズ』っていう種でね。栄養を与えていれば枯れることのない花なんだ。この花が咲くたびにランダムだけど色んな種類の種を生み出すことができる花の種だよ」
「よく生息している花ですよね。でも、いいんですか?」
「うん。君たちの研究の役に立つならどうか育てて欲しんだ」
手渡された種を見る。
外見は普通の種だ。『マジックビーンズ』、うん。育てたら面白そうだ。
「育て方は一般的な花の育て方と同じだから水と日光が必要だよ」
「へえ、結構簡単なんですね」
と皆して種をじろじろと見てくる。
「もしかしたら、『マナの雫』の種も出てくるかもね」
「え、本当ですか!?」
『マナの雫』とは魔植物の中でも希少とされている植物で、ポーション作成で欠かせない素材を生み出す。
形は鈴蘭のようであるが花の部分が透明な欠片が咲いて、これがポーションの素材になる。
その為、昔乱獲されて生息数が少ないのだ。
しかも、人口で育てようとするとかなり繊細なため、魔植物育成のライセンスを持つ者しか育てることができないのだ。
この学園でも数人しかもっていなくその中の一人が江ノ島先生である。
「もし、『マナの雫』の種が出来たらちゃんと報告してね。僕の方で育てるし、なんなら成長の過程の観察も許可しよう」
「本当ですか!?」
草壁君が興奮したように聞き返している。
確かに希少な魔植物の成長過程はちょっと興味がある。
普通の植物とはまた違った成長をする植物もいるから見てても飽きなかったりするからなぁ。




