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3-12

心の中で助けを乞う。


そんな四面楚歌な私を神は見捨ててなかった!!


どこからか猛獣が駆けるようなどっどっどと大きな音がこちらに近付いてくる。

「こらぁぁぁぁあああああ!!朝から何しとるんだぁぁぁぁああああ!!?」

「げっ。風紀委員長だ」

「捕まったら面倒だ。逃げるぞ!」

怒鳴り声を上げながら迫ってくる原田先輩はまるで般若のようだ。

助けてくれる先輩には申し訳ないが顔が怖いです。

その顔のおかげか部長たちが慌てて去っていく。

「まったく、懲りない奴らだな」

やれやれと肩をすくめる。

「あ、ありがとうございます。先輩」

まさに、救世主(メシア)。だって、あのままだったら血を見たかもしれない。

後ろにいる猫の所為でっ。

その猫に恐る恐る振り返って様子を窺うとそれはそれは綺麗な笑みを浮かべていた。

先ほどの黒オーラはどこに行ったかのようにもうキラキラなエフェクトが出ているかのように晴れ晴れとしていた。

あ、不機嫌ではなくなって良かったですね。はい。

もう朝からどっと疲れてしまう。

「いいや、俺達も読みが甘かった。昨日()()()()説明したっていうのに」

はあとため息をつく先輩。ちょっと引っかかるような言葉が出てきたが気のせいだろうか?

「朝からすまない。あいつらにはきつく言っておくからな」

じゃあと部長たちを追っかけに走り出した。

「朝から大変だね。遠城さん」

すると、タイミングを見計らったように高堂君が声を掛けてくる。

「高堂君」

「助けに入ろうとしたけど、どうにも入りづらくてね」

ちらっと後ろを見た高堂君。うん、気持ちは分かるからいいけども。

「まあ、風紀委員長や生徒会長が部長たちに言ってくれると思うし、しばらくは平和なんじゃないかな?」

「そうだといいんだけど」

と話していると後ろにいた冬夜が声を掛けてくる。

「先生、そろそろ移動しないと授業の方に遅れてしまいます」

「え?あ、本当」

端末を見ると時間がかなりすぎていることに気が付いて慌てて歩き始める。

「じゃあ、遠城さん。また部活で」

「うん。じゃあね、高堂君」

そう彼に言って、私は教室に移動していく。



そんな様子を見ていた生徒たちの中には宮野の姿があった。

「…………なんで、あの子があんなに注目されるの?」

聖女である自分は放課後もずっと勉強ばかり。

頑張っているのに皆して彼女ばかりを称賛する。

ああ、なんで?ただの生徒なのに。

「……聖女。彼女はなにやら怪しい気配がします」

「え?」

肩に乗っていた天使が唐突にそう言ってきた。

「よく分かりませんが、もしかしたら」


この世に災いを招く可能性があるやもしれません。

そう天使は細く微笑んでいた。


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