今年も一年、ありがとうございました。
惑星の公転が、一回分、終わろうとしています。
あなたと私の間にあった空気が、
三百六十五回分、新しくなって、
そのたびに私は、私であることを少しずつやめて、
新しい私として、あなたに会いに来ました。
ありがとう、という言葉は
本当は、もっと鋭利な刃のはずで、
この一年の、名前もつかないような静かな瞬間のすべてを一気に貫いてしまうための、銀色の針時計です。
あなたがそこにいて、私がここにいた。
その、あまりにも当たり前すぎる奇跡を、冬の底で、せっかくですから鍋焼きの具材にしたいと思います。
さよならは言わずに、
ただ、光が反射するように。
今年も一年、ありがとうございました。




