(10)
次で完結ですよー!
最後までお付き合いください^_^
頭の悪い花奈子にしては、察しのいい返答だった。
花奈子も辛い恋を経て成長したのかもしれない。
いや、花奈子の大学では小規模校ならではの少人数教育が特徴のひとつで、すぐに発言の順番が回ってくるのだと聞いた記憶がある。
その甲斐あって、自分の人生の選択を自らし、意見をはっきりと言える主体性のある大学生に成長したのかもしれなかった。
教育の力は素晴らしい。
私もますます勉学に励み、輝かしい将来を手に入れたいものだ。
私は、竹馬の友の成長を喜ぶとともに、その意志を尊重した。腕の力を一気に抜いて、腰に力を込め、性器を奥まで挿入する。
身体を小さく折り畳まれた花奈子が、喜びの声をあげた。
まるでブーブークッションのようだ。
久しぶりの膣内の感触だった。
まったく、やはり性交の解放感は格別だ。
しかも、避妊具なしと来ている。
私には今のところその差がまだよく分からない。
しかし、しばらく動かし続けているうちに、その格別さが分かってくるだろう。
何よりもロマンを感じるのは、膣内に射精ができるということだ。
初の体験であると同時に、私のような大学一年生の男子でこれを行える者は極めてまれであろうという優越感に、胸が熱くなる。
花奈子がまた違った種類の声をあげだした。
それは、これまでの花奈子との性交の中で私に記憶がない声だった。
やはり女性も生だと感じ方が違うのだろうか。
そう思索しながら彼女の顔を見ると、メイクが溶けてどろどろになっていた。
特にそう見えるのは、マスカラが溶け出し、つけまつげが剥がれ落ちているからだった。
花奈子の目を拭ってやると、カラーコンタクトも一緒にずるりと取れた。
きっと使い捨てだろうし、もう使い物にならないだろう。
私は性器を差し込んだままで、片手でそれらを丸めるとゴミ箱の方角へ放り投げた。
すぐに射精してはもったいないので、私は忍耐を重ねながら、体位の変更を合間に挟み、前後運動を続けた。
やがて彼女はなぜか鼻唄を歌い出した。
何だか聞いたことがあるような気もするし、知らない曲のような気もする。
私は流行の音楽に疎い。
音楽と言ったら、ワーグナーのオペラしか聞かないから、花奈子が聞くような流行の曲を私は知らないのだ。
花奈子は鼻を詰まらせながら、知らないメロディを口ずさみ続けていた。
ふと思い出したが、婚活詐欺で次々と男性を毒殺した犯人は大変な淫乱だったらしい。
彼女はエクスタシーに達する際に「頭の中でずっとソプラノが聞こえている」と言ったそうだ。
花奈子とその被疑者の体型は、似ている。
だからこれは花奈子なりの、新しい絶頂の表現だという可能性もある。
私はそんな花奈子を尊重し、射精を耐えるのをやめ、絶頂へと昇りつめた。
次話で完結しやす!
明日に更新しますね〜