176.アニメ飯にあらためて感動
日本アニメに登場する『アニメ飯』が世界を席巻しているそうで再現する動画やサイトがたくさん存在しているんだそうです。何故そんな美味しそうに見えるのでしょう、ちょっと掘り下げてみました。
アニメ飯って言うのが日本国内でも海外でも中々の評判なんだそうですね。日本アニメの作画ってとんでもなく緻密な物が多くてそのリアルさは海外アニメとは一線を画す現実感と逆にあり得ない美しさを演出する事で美味しさを光らせるのではないでしょうか。この手のアニメを夜中に観るとまぁ目にも心にも欲望にも毒だこと、知らぬ間にカップ麺……特に焼きそばの容器にお湯入れてたりなんかしてしまいますよ。対して海外アニメは食事シーンって言うのはあまりないし有ってもそれ程物語に絡んで来ないし、そもそも製作スタッフがその必要性をあまり感じてない様に思えますものね。子供向けか大人も観る様に制作するかっていうコンセプトの差が出るのでしょうねぇ。
海外アニメの食事シーンや食べ物として私が思いつくものは『レミーのおいしいレストラン』に出て来る『ラタトゥイユ』とか 『アナと雪の女王』のサンドイッチとかちょっと昔の作品ですが『スヌーピー(Peanuts)』の感謝祭ディナーくらいのもので正直あんまり思いつかないです。『美女と野獣』の『Be Our Guest』ディナーも印象的では有るんですが、あれは食べ物が踊っちゃってるので純粋な食事シーンとはちょっと違うかなって思います。でも、『トムとジェリー』でねずみのジェリーが結構頻繁に、しかも幸せそうに食べてる穴だらけのチーズが物凄く美味しそうに見えるんですよ。あの形から見ておそらくスイスチーズだと思うんですが、エメンタール等のスイスチーズは熟成の途中で 乳酸菌が二酸化炭素を発生させて、それがチーズの内部に閉じ込められつつゆっくり膨らんで “アイ(eyes)”と呼ばれる穴 になるんだそうてすよ、発酵食品って不思議ですね。で、実は私、頂いた事無いんですよ穴開きのスイスチーズ、一度食べてみたいなぁ。アニメ版の『アルプスの少女ハイジ』に出てくるチーズも同じものですよね?暖炉で炙ってとろんとしたのをライ麦パンにふんわり乗っけて食べるシーン、おいしそうだったなぁ。あれやるのが私の一つの夢みたいになってます。
アルプスの少女ハイジの原作者はスイスの作家『 ヨハンナ・シュピリ(Johanna Spyri)』 で、それをもとに宮崎駿監督がテレビアニメ化してそれが世界35か国で放送された結果、ハイジのイメージはアニメの世界観で広がってしまいました。しかし、敬虔なプロテスタント文化の中で書かれている作品ですので『信仰によって人は立ち直る』という宗教文学の側面が原作では強くて、その立ち直った人の中に車椅子から立ち上がった『クララ』も含まれるんですが、日本人は私含めて宗教にはかなり無頓着だからその辺はあまり強調されていませんよね。八百万の神を信じる民族に絶対神は存在しません、だから色んな物に感謝出来るのです、それも素敵な考え方だと思います。
それにしても、スタジオジブリのアニメ飯ってほんとに美味しそうですね。私がそれを初めて実感したのは『ルパン三世-カリオストロの城-』なんですよ。国営カジノの大金庫からかっぱらった札束が全部偽札だったことに怒りを覚えゴート札の秘密を暴くために世界で一番小さな国連加盟国『カリオストロ皇国』に潜入したルパンと次元がカフェで夕食に食べてたミートボールパスタの何ともまぁおいしそうな事。ウェイトレスのお姉さんの接客も良くて、もしこのお店が実在したら、たとえ日本の裏側に有ったとしても万難を排して出向くだろうと思いました。ローソン様で似た雰囲気の物が販売されてネットでめちゃめちゃバズって実は私も赤ワインと一緒に購入して頂いたんですが、目の前に次元が居てくれて、ここがカリオストロ皇国だったらなぁんて、夢でしかない事を本気で望んだりしましたよ。
その後のジブリ作品に登場するアニメ飯の美味しさの勢いは留まる事が無く、『風の谷のナウシカ』で砂の井戸の底で食べてた『チコの実』はちょっと酸っぱそうでしたが甲類焼酎に居れたら美味しそうな気がしたし『となりのトトロでは』皐月が 作ったお弁当が懐かしかったし何と言ってもお婆ちゃんの畑で獲れた野菜が瑞々しくてまぁ美味しそうなこと。『天空の城ラピュタで』ではパズーとシータが地下迷宮で食べてた食パンの目玉焼き乗せやシータがドーラ一家の飛行船『タイガーモス号』の船内で作ったシチューが美味しそうだったし『崖の上のポニョ』ではハム乗せラーメン、『ハウルの動く城』ではジューシーそうなベーコンエッグ。火はもちろん カルシファーでベーコンは分厚くて、卵は黄身がぷるぷるで、じゅわぁ…という音と匂いが伝わってきそうな描写に思わず身震いしてビールを求めて冷蔵庫に走った私です。宮崎駿監督は、はしばしば『人間は食べて、働いて、眠って、また食べる。そこに生きる実感がある』という趣旨の話をしているんだそうでして、食べる描写はキャラクターが本当にそこに生きていることを観客に伝えるある意味ストレートな表現なんだと感じているのかも知れませんね。今のところ、食べない人間と言うのは存在してなくて食べないと人間は生きていけないですものね。
アニメってその属性って言えばいいのでしょうか、それが持ってる特徴が更に強調された表現されることが多くて実写よりもより引き立つ描写がされるから美味しそうがパワーアップされるのでしょうね。プラスアルファの表現が心に刺さるのかも知れません、そして私の食生活が只管乱れて行くのでした……夜中に爆食いするのは控えましょうね。




