145.私の宇宙食に対するイメージはかなり古い
宇宙食と言うと歯磨き粉が入ってるチューブから練り物みたいなものを食べるって言うのが私のイメージだったんですがここ最近はそんなものは存在しなくてもっと美味しくなってるんですって。ですよね、宇宙の長期滞在で何が楽しみかって問われたら、食べる事ですものね。
七夕の夜、願いを込めて織姫と彦星を見上げるのだが……七夕の夜ってだいたい曇りか雨ですよね、まだまだ梅雨真っ盛りですもの。だから、旧暦で祝わないと『こと座のベガ(織姫)』も『わし座のアルタイル(彦星)』も『ミルキーウェイ(天の川)』も眺める事は出来ないって事ですね、梅雨明けが待ち遠しいです。
ちなみにベガまでの地球からの距離は約25光年、アルタイルまでは約16.7光年、天の川銀河の直径は約10万光年、ダークマタハーロー(銀河全体を包む重力の骨格)部分を含めると約100万光年以上にもなるそうな。光の速度は秒速約30万km、宇宙で一番早いと言われているものだけれどもその速度をもってしてもベガ迄25年、アルタイル迄16年、天の川銀河を横切ろうとしたら100万年かかっちゃったりする訳でそんな宇宙の広大さを考えたりなんかしていると、頭の中がぐるぐるしてきたりなんか致します。そして、人類の移動速度は光の速さにすら全く追いつく事は出来ていない。
そんな宇宙に果敢に挑戦する世界の宇宙飛行士達に改めて敬意を払いたくなります。そしてしみじみ思うのです、宇宙飛行士は宇宙で何食べてるんだろって……結局、辿り着くのはそこかいな。
私の年代が思い浮かべる宇宙食と言いますと、歯磨き粉のチューブに入った練り物みたいな感じの物。もう少し捻ると皆様『2001年宇宙の旅』という作品御存じでしょうか。その作品の中で月面で発見された『モノリス』を調査するためにアリエス1B型シャトルで飛び立った『ヘイウッド・R・フロイド』博士が船内で食べてたのはトウモロコシ、ニンジン、サヤエンドウなどの絵が描かれたパックからストローで飲むタイプの食事でしたね。更に月面基地から問題の『ティコクレーター』に移動する乗り物の中ではキン味やハム味のサンドウィッチ風のものでこれは本物のお肉が使われておらず、加工された代替食品と言う設定になってるんだそうです。
更にお話が進んで例の『HAL9000』のコントロールで木星に向かう宇宙船『ディスカバリー号』の中でクルーのデイブとフランクがトレイに並んだ4種類のカラフルなペーストをスプーンで食べてましたね。この作品は1968年4月6日にアメリカで公開され、翌年の1969年7月16日に『アポロ11号』が打ち上げられた訳です。この時間経過の関係で、アポロ11号の月着陸は捏造でスタジオに建てられたセット撮影された映像だって噂が流れて、その映像を撮影したのが2001年宇宙の旅の監督『スタンリー・キューブリック』だって言う噂話がまことしやかに世界を駆け巡ったわけですよ。それだけこの作品のリアリティが凄かったって言う証明なのかも知れませんね。
現在の宇宙食ってどんなものが有るんでしょうね。月の様に遠距離の星に人が向かうプランは現在行われていなくて、もう一度月面へって言う『アルテミス計画』は進行していることはしてるんですが、もっぱら『国際宇宙ステーション』に長期期間滞在して色んな研究活動をすると言うのが主流の昨今、そう、この長期間と言うところが問題で、そうなると人間の楽しみと言うと食べる事しか無くなる訳なのですよ。だから最近の宇宙食はバリエーションに富んでいるみたいですよ。レトルトはカレーライスを筆頭にハヤシライスにミネストローネ、フリーズドライ物だとスープ、スクランブルエッグ、白飯、お赤飯。缶詰なんかも持ち込まれてて、サバ味噌煮、イワシトマト煮、焼き鳥など等々、なんだか地上に居るのとあんまり変わらない物が食べられてるみたいですね。
ただ、国際宇宙ステーションの中は無重力、と言う事は飛び散った物は床に落ちない。これが物凄く厄介で飛んだ物が機材に紛れ込んで故障したりヘタして火災が発生したりなんて言う事故につながりかねませんので、持ち込む物には厳格な規格が有るんだそうです。全部羅列すると一週間位かかりそうなのでざっくり要約すると、容器は燃えにくくて有害ガスが出ず常温で一年半の保存が可能、粉末や飛沫が飛び散らない様な粘度に調整され長期滞在に対応するため、栄養素のバランスとカロリーが設計され、これが一番大切なとこかも知れません『匂いが強くない物』と言う条件が有るんだそうです。かなり強力な空調が使われてるみたいですが、外は宇宙で勿論真空『換気』が出来ないので匂いを取り去るのが物凄く難しいんですってよ。そして細菌混入なんてのは勿論、地上以上に絶対に論外ですけどね。
宇宙に行ってみたいかと問われると、私はちょっと考え込んでしまいます。だって、宇宙ではお酒飲めないじゃないですか。お酒飲めない人生なんて私にとって砂漠を彷徨ってる様な物です。無重力でお酒飲むと精神に地上では想像できない位のダメージを与えるんだそうです。そういう環境であるならば、私は地上から織姫と彦星にグラスを捧げたいと思います。ああ、地球に生まれて良かった。




