142.今年も夏至が来ましたね
日本ではあまりお祭り騒ぎをしない夏至ですが海外、特に北欧の方では盛んにお祭りが行われてるみたいです。そして、この時期、モノクロ作品の映画が似合う様な気がします。
今年も夏至が来て昼の長さが一番長い季節が訪れましたが、真夏に向かって夜の時間が長くなって行くと言うのはちょっと不思議な気がしますね。日本では夏至だねぇで終わる事が多いですね、日本の風習だと夏越の祓って言って茅の輪をくぐって半年間の穢れを祓い無病息災を祈る程度しか思いつかないんですがこれも夏至と結びつけるのは少し難しいかなって言う気がします。6月末に行われるって言う位の関係しかないもんあぁ。
でも、海外では- スウェーデンの『ミッドサマー』って言ってスウェーデンをはじめとする北欧諸国で夏至の時期に祝われる伝統的な祝祭は一番日の長い日に感謝すると言う物で新じゃがとか鰊の酢漬けとか- イチゴと生クリームのデザートなんかを頂くんですって。そしてイギリスでは夏至の日の朝日を拝むために多くの人がストーンヘンジに集まるんですって。時にそこで決まった物を食べる習慣は無いそうなんですが、バーガーやポテト、サンドイッチなどの軽食が販売されているんですってよ、古の謎を湛えるストーンヘンジを眺めながら頂くバーガーって、なんか美味しそうな気がしません?
そうそう、イギリスの食べ物はまずいって昔から言われていますが、ここ最近はそんな事は無くて伝統的なパブ料理に、レストラン並みのクオリティを取り入れた『ガストロパブ』が人気を集めたり素材の味を活かすシンプルな調理法が見直され、ローストやグリル料理の完成度が高まったりインド料理や中東料理など、移民文化が融合し、味のバリエーションが豊かになったりしているのが功を奏しているそうです。質素を美徳とする文化やフランス文化を排除という文化が見直され始めてるのが一番の影響かも知れません。それに、基本的に薄味で大量にテーブルに置かれている調味料で自分で好みの味に持って行くと言うのも原因だったのかも知れませんね。
で、夏至に無頓着な日本ですが夏至を祝う共通のりょりって言う物はどうやら存在しないみたいなんですが、地域によっていろんなものが食べられてるみたいです。関西ですと田植えの時期に入るので、稲の根がタコの足のようにしっかり張るようにって願いを込めて蛸を頂くそうですし、奈良や大阪河内地方で、小麦ともち米を混ぜた餅にきな粉をまぶして食べる半夏生餅、きな粉をたっぷりまとった淡い黄土色の餅で、丸くちぎられた一口サイズ、表面にはほんのりと蒸し上がりの艶が残り、ふんわりとした柔らかさが目にも伝わってくる。まるで田植えを終えた農家の手のぬくもりがそのまま形になったような、優しい佇まいの関西の繊細さが伝わって来る見た目の物を頂くそうです。関東で新小麦の焼き餅を食べる習慣が有るんだそうですが、埼玉に住んでかなり長いですがお目にかかった事が有りません。
そう言えばこの季節は麦の収穫時期で『麦秋』と呼ばれる季節ですね。なんか美しい言葉です。小津安二郎監督の映画『麦秋』は原節子さんが演じるか『紀子三部作』の2作目で結婚を通じて家族のかたちが変わっていく様子を、静謐な映像と余白のある演出で描いている名作です。この作品は台詞よりも『間』の美しさが印象的なんですよね。紀子と義姉・史子が浜辺を歩くシーンがなんか良いんですよねぇ。アマゾンプライムで見られるから、もう一回見てみようかな。ただ、前は見放題作品で何度でも見られたんですが、今はレンタル料とか購入量取られるんだよな……
食べ物をテーマにしたエッセイの本作品案ですが今回はなんか映画のお話になってしまいましたね。ここ最近の映画作品と言うとCGばきばきで見た目が派手で勢いで押してくる作品が多いですが、この『麦秋』みたいに静かに語り掛けて来る作品と言うのも私大好きです。そして、そんな作品は何か口に放り込みながら見てる事が多いんですよね。お煎餅だったりポテチだったり、ヘタするとビールに鶏モモの唐揚げだったり。あんまり真面目に見てないんじゃないかって言われそうですがそんな事無いんですよ、じ~~~っと映像を見詰めてるより何か口に入れながら見ている方が作品が伝わってく料な気がするのは、映画館でポップコーン販売しているのがエビデンスになるのではないかしらん……絶対に違いますよね。




