25【】
「んん、眩しい、、」
どれくらい寝ていたんだろう、やけに体がだるい。
起き上がろうとしてみるけど、なんだかそうゆう気分にもなれなくて諦めた。
あと腹の辺りに謎の圧迫感があって、これを出来るだけ動かしなくなかったのも理由の一つかな。
目を開けてみてすごい明るくて目を覆う、魔道ランプだったと思うんだけど、こんなに明るいのあったっけな、、
「おっ!起きたか坊主!」
ふと誰かの声がして、隣を見る。
と、そこにはゴツイ男がいた、座っているから正確には分からないけど身長が2m近くありそうな大男、筋肉隆々で右の二の腕なんか丸太みたいに膨らんでいる。
この目だから分かるけど、この人かなり気の扱いが上手いな、無駄がないって言うのか?
効率のいい巡らせ方をしているって言うのか?
まあそんな感じだったのだ。
「えっと、ここわ?」
「テントだな! 俺が持ってきたやつだ! 元々は1人用だが、とはいえこのサイズだ!子供二人くらいわけないさ」
「テント、なるほど」
そう言われてやっとわかった、改めて上を見上げてみれば、やはりあるな。
魔導ランプの底に紋章みたいなのが刻まれている。
鋭い上顎の下に剣とペンが交差するデザイン、これは間違いなくラグン王国の国章だ。
とゆうことはこのテントは正規軍の物ってことになって、とゆうことはこの人は正規軍、?
いや、たぶん街の駐屯軍か。
本格的にどんだけ寝てたのかしりたくなるな。
「どれくらい寝てました?」
「うーん、さてなぁ? 俺はそこの女の子に頼まれて助けてるだけだから正確には分からんなぁ。 まぁ3日は寝てるぞ?」
3日、まあそんなものか。
僕はお腹に乗る謎の重さが愛おしくて、軽く撫でてしまった。
この子は甘やかされるの嫌がるからね、寝てる時がチャンスなのさ。
撫でながら考える、バールはどうなったんだろう?
街に駐屯してる正規軍がいるってことは既に300人近い兵士が到着、対処していると思っていいだろう。
たしかダンジョン自体はまだ見つかってなかったんだよな、もう見つかったかな?
「3日、ダンジョンはどうなりました?」
「あー、それなぁ。 ダンジョンは見つかったんだが、どうもまだ森の中に最上位種が潜んでるみたいなんだよ。 まだ当分は入れないかもなぁあの森。 すまないな、ダンジョン攻略はもう少しで終わるらしいぞ!」
「あぁ、バールって名前の魔物ですか?」
「お!知ってるのか? 戦ったって奴がいてな! オオカミの魔物の最上位種なんだろ? そっちの捜索は正直まったく進んでねぇ! 」
そういえば僕が戦う前に誰かと戦ってたな、ぶっ殺されてカスすら残らないくらい吹き飛ばされたんだと思ってたんだけど。
結局あれは正規軍の誰かだったんだろうか?
「おまえホントに4歳か?」
「? なぜ?」
「いや、なんて言うんだろうな、どうも話し方が年齢不相応っつうか、」
「まあ、そうでしょうね。」
「教えてくれないのか?」
「ええ、こうゆうのを最初に教えるのはこの子って決めてるんです」
「好きなのか?」
「恋バナする時間じゃなくないですか?」
「それもそうだ!」
男はでかい声を上げて笑う、気のいい人なんだな。
そう、こうゆう隠し事を最初に教える人はずっと前に決めてるんだ!
すまないね。
「よし、そんじゃ坊主も起きたことだし俺も攻略隊に合流するわ!」
「はあ、気を付けてください」
「おう! ま、俺が当たれば大体の問題は解決だ!任せとけ!」
隊長かなんかなのかな?
観察してみる、青みがかった黒髪に同じ色の薄いヒゲ、青い瞳は覇気を宿し、その服装こそ私服のようなものだけど腕に特徴的な赤いバンドを巻いていた。
たしかアレは部隊の隊長が付ける腕章のはずだ、部屋を軽く見回してみると、甲冑がカバンに詰め込まれてるらしいのが見える。
少しはみ出してる兜、いわゆるプレートアーマーと呼ばれるものだが、隊長と副隊長は兜から腕章と同じ色の毛みたいなのを生やしているらしい、男のは赤色だ。
「名前を聞いても?」
「あぁ、言ってなかったか? 俺はヤルダ・ウール・テルスだ。 ヤル兄さんでいいぞ?」
「僕はエノワール・グーラーです」
「おーけー! それじゃ、その子と仲良くなエノワール?」
「ええ」
この国では名前・苗字か、名前・苗字・家名、名前・苗字・家名・領地の名前、の三種類と定められている。
家名が着くのは貴族出身、および名誉男爵とか、要するにこの男は貴族ってことになる。
さらに領地を持ってる帰属が3個目の名前となる。
「よっこい、しょ! んじゃな!」
ヤルダは重そうな騎士甲冑のカバンを左で持ち上げ、右にロングソードを持つ。
と、さっさとテントを出ていってしまった。
持ってたのはロングソードに見えた。
少し太めかな?とゆう印象ではあったけど、まああれだけの筋肉だ、あの太さは妥当かもしれない。
僕は2人きりになってしまったテントの中、お腹の誰かを撫でてやるのさ。
「んう、、」
「かわい」
ふと出た言葉、癖みたいにスルスルと出てしまうけど、やはり可愛いものは可愛い。
少しだけ痛む体で、全力で彼女の髪を撫でて上げながら思う。
やはりマシェルを撫でていた方がずっと楽しいな。
バールとの戦い、あれも楽しかったけど、マシェルを撫でてしまうと見劣りしてしまった、僕はどうも戦闘狂にはなれなさそうだった。




