#47 お泊まりさせてもらいました
~ルルン~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#47 お泊まりさせてもらいました
12月25日、クリスマス。
山村たちと一緒に、山形にある蔵王の樹氷を堪能した僕たち。
山頂駅から麓まで戻り
バスで再び山形駅まで帰ってくる頃には既に夕方になっていた。
「ふうー、楽しかったですー...!」
このはは満足気にしている。
「それはよかった!」
琉夷さんも満足している様子。
「ところで友の友?帰りの時間は大丈夫なのかい?」
そういえばそうだよな。
このはは日帰りの予定で来ている。
「大丈夫ですー、ええっと...帰りは自由席なので、
どの列車に乗っても大丈夫なはずです...」
混雑していないといいけどな。
「...いやいや、時間は?!」
姉も話しに加わった。
「あんまり遅い時間だと帰り...遅くなっちゃうよ?この間の私たちみたいに。」
...?と首をかしげるみんなだったが、僕だけには分かった。
この間って...紅葉の帰りのことか。。。
...結局このはは19時30分の新幹線で帰ることになった。
東京駅には親が迎えに来てくれるらしい。
「あと2時間ほどあるね、みんなどうする?」
...すると駅前にあったイルミネーションの光が点灯しはじめた。
美しいライトアップのはじまりである。
「そうだ...今日、クリスマスだったな...」
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このはの荷物もあるので、ひとまずおばあちゃん家に戻ってきた僕たち。
すると昼間はいなかったおじいちゃんらしき人の姿があった。
それに気づいた山村は外に姿を隠す。
「おお、琉夷、幸佳。よぐ帰っできたな。」
そう言って幸佳の頭をなでなでしている。
やはり幸佳のおじいちゃんのようだ。
「,,,おめさんは誰ね?」
そして幸佳の隣にいた姉に声をかける。
「あ、あの...私は...」
「僕たちは幸佳さんと山村さんのお友達で...杉岡このはと申します。」
や、山村...という言葉に反応したおじいちゃんと山村(本人)。
「...。幸佳の友達な。わがた。」
そうして再び家に上がらせてもらった僕たち。
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...家の外。
真っ暗な雪の降る中、小声で話す声がした。
「...優雅。また明日な...」
そう言って山村に現金などが入ったバッグと山村の荷物を渡す。
「ありがとう。それじゃあ。」
真っ暗な雪道を明かりひとつで歩いて行く山村。
「おーい、琉夷。ままかねの?」
琉夷さんがいないことに気づいたおじいちゃん。
ご飯食べないの?と聞いているようだ。
「はいはい、今行きます...」
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18時頃。
山村以外のみんなとおじいちゃん、おばあちゃんの7人はご飯を食べていた。
「こんな賑やかなのは久しぶりね。」
幸佳のおばあちゃんは喜んでくれているみたい。
「んだ。たまには悪くないでな。」
おじいちゃんのほうも楽しんでいそう。
「...あの...山村さんは...」
小声で琉夷さんに聞こうとするこのは。すると...
「あれ?優雅はどこ行ったのー?」
姉も山村のことを心配していた。
「...優雅...?どごかで聞いた名前だべ?」
そうか、やっぱり山村との関係は複雑なんだな。
すると焦っているかのように琉夷さんが話を進める。
「ほ、ほら...幸佳の友達だよ。
さっきまでは一緒にいたんだけど...もう帰ったみたいだぞ?」
「んだっけがな...?」
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もうすぐ19時だった。
このはの乗る新幹線は19時30分。
今からここを出れば十分間に合うであろう。
タクシーを呼び、家の前でお別れする。
「ほ、本日は...ありがとうございました...!!」
丁寧にお辞儀をするこのは。
「またおいでなさってよ。」
おばあちゃんはとっても優しかった。
「このは!またね!よいお年を!」
姉もこのはに手を振る。そうか、もうすぐ年末だな。
「よいお年を...!また、学校で...」
ブーン...
タクシーは発車する。
「...ところで、おめさん方は何時に帰るでな?」
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家の中に戻った。
山村に連れてこられただけで、僕たちも日帰りの予定なんだ...。
「えーっと...一応8時40分の新幹線で帰るつもりですが...」
「それは大変ね。どこさ泊まるの?」
「は、はあ...?」
姉とふたりで首をかしげる僕。
もしかして朝の8時と勘違いしているのでは...?
「ハハハハ!その顔は今から決める顔だね、
だったら泊まっていっていいだよ!」
おじいちゃんにそう言われた。
「いや、その...8時っていうのは夜の8時で...」
「まあ。あと1日あるのね。泊まっていき。」
おばあちゃんにまで勘違いされた。
ど、どうしよう...
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なんやかんやで幸佳と一緒に部屋に案内された。
「ここ...幸佳の、部屋...」
久しぶりに幸佳が話しかけてくれた。
「へえー。昔ここに住んでたの?」
姉が幸佳に問う。
すると幸佳は首を横に振った。
「ハハハ。優雅がいるからなあ。ここに来るのは年に2、3回。
いつも幸佳と父さんだけで来ているんだよな。」
いつのまにか琉夷さんがやってきていた。
「...ところで本当によかったのかい?
ホテルはもう予約したのだろう?」
...みんな泊まることを前提に話を進めるのだが。
「いえいえ...実は、私たちも日帰りのつもりでやってきたのですが...」
すると琉夷さんの顔色が変わった。
「な、な...なぜそれを早く言わない!!
あと20分で今日の新幹線は最終便だぞ?!!
親たちが心配するでしょうが!!!」
大慌てで僕たちの荷物をまとめてくれる琉夷さん。
「あ、あの...両親は東京にいません。
それと...ちょっと気が変わって、やはり今日は泊まらせていただこうかと...」
それを聞いていちばん嬉しそうなのは幸佳だった。
「......まったく。君のお姉さんは幸佳よりも手がかかるなあ...!」
ハッハッツハ、と笑いながらまとめていた荷物を置いた琉夷さん。
「風呂さ入っておいで。」
おばあちゃんに呼ばれた。
「あ...ごめん、なさい...。
日帰りのつもりだったから着替え、用意していないや...」
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8...20時30分頃。
結局本日の新幹線の最終便は終わってしまった。
着替えについてだが、姉は幸佳の服、
僕は琉夷さんの服を借りてなんとかなった。
「意外と着れるんだねー!...ってか幸佳ってこんな可愛い服持っていたんだ!」
「おばあちゃんに...もらった...」
幸佳の部屋の中、僕と姉と幸佳でそんな話をしながらゆっくりしていた。
「...ってかこの3人で一緒なんて珍しいね!いつも山村たちがいるからかな!」
確かにその通りである。
「...せっかくだからトランプでもするか。」
勉強机の上にあったトランプを見つけた僕は2人を誘う。
うん、と頷く幸佳。
...それからしばらく、3人でトランプをして遊んでいた。
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コンコン...
ガチャ...
「翔くん。そろそろ眠らないか?君は...」
そう言って幸佳の部屋に入ってくる琉夷さんだったが、
そこにはトランプが散らかったままの部屋で3人仲良く眠っている姿があった。
電気を消し、ベッドの毛布を僕たちにかけてくれる。
「おやすみ...」
こうして幸佳のおばあちゃん家にお泊まりさせてもらった僕と姉。
日本の人はみんな優しい...
そんな夢を見る僕だった。
続く...?
はじめまして、ルルンです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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