#46 山形の雪
~ルルン~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#46 山形の雪
12月25日。そう、クリスマスである。
山村に誘われて山形にやってきた僕たち。
気温は0℃、外はまだ昼過ぎで薄暗い雲から雪が降っていた。
「これからどうするのですか?」
そういえば山形駅を降りたあと、どこに行くのか聞いていない。
「まずはタクシーに乗っておばあちゃん家まで行こうねー☆」
タクシーか。
って、今の人数はちゃんと確認したのか?6人も乗れないぞ?
...そう思ったのも束の間、ちゃんと8人乗りの中型タクシーを呼んでいた。
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タクシーに乗ることおよそ15分。
市街地から外れると、一気に田んぼや畑が広がる田舎の風景になった。
「着いたよ。」
やってきたのは、一面雪で覆われた田んぼの前に建つ一軒家だった。
ちょうど家沿いの県道だけ綺麗に雪がない。
また、田んぼの奥にはところどころ他の住宅があり、
そのすべてが雪に埋もれていた。
ざざっ...
「きゃぁぁ!」
突然雪の音がしたかと思うと同時に姉の悲鳴も聞こえた。
「すすすす....素手で雪を触ってみたら.....ブルブルブル....」
姉の様子にみんな苦笑いしていた...。
すると...
「...なしてんだなや?まああがってけらっしゃい。」
幸佳のおばあちゃんらしき人が現れ、家に呼んでくれた。
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さっそく家に上がらせてもらう僕たち。
「い、いいんですか...?
せっかく家族水入らずの時間なのに僕たちがお邪魔して...」
このはが心配そうにおばあちゃんに問う。
「みんなめんこいからさすけねえだよ。ゆっくりしていき。」
笑顔で出迎えてくれたおばあちゃん。山形弁なんてはじめて聞いた。
「幸佳、琉夷。元気だっけが?」
さっそく幸佳と父にも話しかける。
「ああ、母さん。久しぶり。」
幸佳の父、琉夷もおばあちゃんに返事する。
「んだんだ、せっかくだからあがってけらっしゃい。」
おばあちゃんがまた声をかける。
「...あれ。もう家にいるけどな。」
「違うよ、友。お昼をあがってけらっしゃい、だよ。」
なるほど。
家に上がってください、とお昼をあがっていってください、なのか。
...そんなわけでお昼をご馳走してもらった。
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「い、いただきます...」
おばあちゃんが用意してくれたのは、炊き込みご飯とお味噌汁。
「なんもなくてごめんだな。」
「いえいえいえ、とんでもないです。突然お邪魔したのにすみません...」
このはが謙遜している。そりゃあそうなるか。
一方...
「おかわりお願いします!!」
同じお客さんでも姉は図々しい。
こんなに違いが出るのか。
...それでもおばあちゃんは優しい笑顔で姉のおかわりを持ってきてくれる。
「いっぱいけぇよ。」
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お昼を食べさせてもらったあと、
荷物を置かせてもらってもう一度家を出る僕たち6人。
外の雪はすっかり止んでいた。
「いい天気だなー...
よし、みんなちょっとだけ歩けるか?」
父、琉夷に連れられて県道沿いを歩く。
---それから15分程度。
ようやく最寄り駅が見えてきた。
「い、意外と遠いです、ね...ハア、ハア...」
「すまんすまん。ちょっと歩きたくなってな...ハハハ...」
ちょっと、とは人によって違うからな...
けれど歩いたおかげですっかり体は温かくなっていた。
「ところでこれからどこに行くの?」
姉が幸佳と手をつなぎながら琉夷さんに問う。
「ううん?まあ行けばすぐに分かるさ。」
---電車に乗り、再び山形駅まで戻ってきた。
「あれ。戻ってきましたね。」
このはは不思議そうに駅を見ている。
「父さん、ここだよねぇ?」
山村はバスのチケット販売所の前にいる。
そこには蔵王方面、と書かれた案内があった...。
目的地は蔵王の樹氷か。
宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰にあり、
冬場になると針葉樹のアオモリトドマツが雪と氷に覆われた姿を
見ることができる、山形側の名所である。
麓まではバスでおよそ50分ほどかかり、そこからさらにロープウェイを使って
山頂まで向かうみたい。
---バスに揺られて50分。
麓の樹氷高原駅に着いた。
既に道も雪で覆われており、ちょうど青空も見えてきている。
「これは期待できるねえ...父?」
ロープウェイを待っている間、山村は外を見ながらそう言った。
「その呼び方はやめてくれ...」
琉夷さんには嫌がられた。
一方幸佳と姉は、しゃがんで何かをつまんでいる。
「冷たっ...!」
...さっき歩いている途中に拾った雪だ。
地元民でないことがバレバレである。
「次のお客様。どうぞ。」
そうこうしているうちに、ロープウェイに乗る時間になった。
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ロープウェイは8人乗り。みんなでゆっくり乗ることができた。
空は快晴。白い雪の樹氷たちが次々と姿を現す。
「おおーっ!!すごいすごい!!」
姉は外の景色に興奮している。
「本当に真っ白ですねー、日本じゃないみたいですー...!」
このはも喜んでいる。
「本当、すごいな...」
思わず僕も声が漏れた。
「...本当にすごいのはここからだよ、友?」
そう言って山村の指を指すほうを見ると、
一面に広がる樹氷の世界が...!とても美しかった...!
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山頂駅に着いた。
一面に広がる樹氷はここからも眺めることができた。
ゴンドラの外に出ると、手袋をしていない手は痛いほど冷たかった。
「うっ...さすがに寒...いな...」
景色を見れたのはいいが、まさかここに来るとは思っておらず、
寒さ対策が甘かった僕と姉。すると...
「友。まったくしょうがないなあ。これ、予備の上着と手袋、だ、よ☆」
カバンから出した上着と手袋を僕に渡す山村。
「あ、ありがとう...!!」
すると姉も山村に上着と手袋を借りようとしてきた。
「ねえー、優雅ー。私の分はー?!」
「お姉さんの分はありませんよ...」
「えーっ、そんなぁ...」
「自分で持って来い...」
「友、人の事言えないのでは?」
ハハハ、と笑いが起きる山頂駅の外。
厳しい寒さでもみんなの心はとても温かかった。
...ちなみに今回のように青空のもとで樹氷が見られるのは
シーズン中に数回ほどしかないのだとか。
蔵王の樹氷...
いつか実際に行ってみたい、、そう思う作者なのであった。
続く,,,?
はじめまして、ルルンです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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