Episode 43 〈十腐〉VS〈十腐〉Ⅰ 204809030506WITA
「〈十腐部隊〉の皆さん下がっていてください。〈統合〉」
「おいおい、お前ら2人で俺に勝てると思ってるのかよ?」
ニクロムとエアルが合体し、兄妹腐人はパンダと戦闘を始める。
兄妹腐人がニクロムの柱を立てて自分の防御を固めても、パンダがその柱を一瞬で破壊してしまう。
さらに兄妹腐人は俺がしたのと同じようにタングステンの繭を作り、パンダを閉じ込める。
さらに、春央はそれを援護するように〈鋼の寄生木〉でパンダを封じ込めた。
しかし、3秒も経たないうちにパンダはタングステンの繭と寄生木をかち割ったのだ。
「なかなかいい魔法だな。俺が普通の腐人だったら負けていただろうな。だが俺は腐人王様に一番かわいがられている〈愛猫〉だからな。これぐらいの魔法を破る力はあって当然なんだよ。」
「〈憎悪悪魔之始祖〉〈竜之始祖之頭〉」春央は戦闘態勢に入り、体全体に力を入れる。
体全体の紫色の模様がどんどん濃くなっていく。
全速力でパンダに飛び掛かり、本気の右拳と本気の左拳をお見舞いする。
パンダから血が出て毛皮が赤く染まるも、2秒もないうちに傷口はふさがり血に染まった毛皮も真っ白に戻る。
今の状態でパンダを倒すことは確実に不可能だ。
千秋はミニガンの弾をすべて消費していて、ミニガンを撃とうと思えば鉛玉を生成して飛ばすというかなり集中力のいる作業になる。
ただ、ここからタダで逃げられるとは思えない。
「「春央、そろそろこちらも本気を出す。〈多面立方体〉」」
兄妹腐人が発したその魔法は、対象の付近に1cm四方ほどの1つの小さな立方体を生成し、その立方体の6つの面からまた新たな立方体を生み出し、さらにその立方体の6つの面から立方体を生み出して…といった魔法で、対象を飲み込むまでその連打が起き続ける。
パンダは何が起きているのかわからない状態で立方体に呑み込まれる。
「〈鋼の繭〉〈鋼の寄生木〉」タングステンの繭に包んでから、春央は寄生木の力を使ってパンダを飲み込む。
パンダは立方体に包まれていて思うように動けない。
しかし、鋼の寄生木は魔法や持ち物の吸収に10時間ほどかかる。
飛行機に乗っている最中には習得し終わるだろうと思っていたのだが、
「よし。終わったな。」
「もうやめとけ中森、フラグ発言になりかねねぇ」
「いや、千秋君。もう手遅れ。」
夏斗がツッコんだその時、
パンダは当然のように繭を破って現れる。




