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【完結】腐人に葬る最期の時  作者: モ虐
第Ⅰ部 旅のはじまり 序章

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Episode 1 出発 2048814-2048824

 不自然なくらいに新しくきれいな建物から出た春央の目に映る惨状は早く元に戻ってほしいと誰もが思うような悲惨な光景だった。倒れて大きく道路をふさぐビル、光っていない信号機、つぶれた店や家、学校も半分原形をとどめているかどうかとかいうレベルだろう。これを見てこのままでいいというものはなかなかいないだろう。春央もなんとかできるものならしてみたかったが、春央には腐人を殺すだけで精いっぱいだった。


 この時間になっても街灯に明かりは灯らない。腐人による破壊活動でほとんどの地域でライフラインはすべて遮断されており、電気ガス水道なんてもちろんのこと、インターネットがつながる地域なんて言うのも今時珍しいだろう。その為電灯が灯ることなど有り得ないのだ。さっそく背後の暗がりから腐人が寄ってくるが素早く右に移動しながら体を90度左にそらす。そのままナイフを取り出し心臓のあるあたりに突き刺す。


 命中したのだろう。腐人はその場に崩れ落ち灰のように散って消えていく。その場に刺したナイフが転がる。


 このナイフは本来はメイン武器で処理できない事態に遭遇した場合、例えばライフルでは腐人が近すぎて対処しづらいとか、メインの剣が折れて戦えないときに使用するものとして配給されている。


ナイフを使いこなしているが春央のメイン武器はピストルだ。メイン武器であるピストルを使わないのは理由があってのことだ。消音器はつけているが完全に音が鳴らないわけではないし消耗する。


普段なら補給もできるが今の春央は泥棒だ。公安の施設に行っても捕まるだけだろう。予備はないので無駄遣いしたくないというのと、銃声でゾンビに居場所がばれることを防ぐためという理由からだ。


 夏斗のいる場所に当てはないがとりあえず春央たちの実家があった川越を目指すことにした。


腐人にこちらからは戦闘を仕掛けず、相手が襲ってきて逃げられない場合でない限り殺さ

ず、それももちろんナイフのみで仕留める。3体以上同時に出くわしたときはさすがにピストルを使わざるを得なかったが。そんな感じで進み10日も経てば川越第二中学校という春央たちの母校が見えるくらいに近づけた。ただ学校の校門から少し離れたところに一人男がいた。

歳は20代前半に見える。


髪の毛を赤く染め、頭部にはバンドのようなものをつけている。大きなバックパックにはパンパンに荷物が入っているがその中身が一体何なのかは全く見当がつかない。武器だろうか?だが手にはライフルを持っている。名称まではわからない。


男の腰には公安で配布されたものであろうナイフが取り付けられており、公安の人間である可能性が濃厚だ。当然公安では春央の手配が行われているはずだ。なぜなら春央は日本に60本しかない腐人用ワクチンの3本を盗んだ張本人なのだから。

(迂回するのが正解か)そう考えて撤退しようとしたその瞬間その男はこちらを見つめ走り出した。


 その素早さは横浜でトップスピードを誇る春央でも驚くほどだった。全速力で走りながらナイフを腰から抜き走ってくるその姿はまるで獲物を見つけたライオンのような姿だった。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 視点というか人称が「俺」「春央」で混ざってて読みにくいので統一した方がいいです。
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