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 21話 ○ートと契約。後編



「・・・あの、ルビア、契約って、なに?」


くそ、絞り出した声が凄い緊張してる。


そんな場合じゃないだろ。


くそっ。


みんな、ピンチなのに。


「大丈夫だ、とわ。悪いようにしないから、私を信じていろ。」


ルビアは俺をチラリとだけ見てすぐに眼帯の男に目を戻す。


あー、これ俺いらないんだな。

誰にも期待されてないな。


うん、まー弱いしね。


むしろなんで俺ここにいるんだろ。


なんか主人公っぽい感じにはならないよね。


ただの何も分からない邪魔な人だ。


「お前の目的は分かるぞ。王竜の契約者・殺し、その名と力だな。」


ルビアが言う・・・王竜の契約者殺し?


王竜がルビアで、それと俺を契約させたい眼帯・・・


・・・殺されるの、俺じゃない?


「とわを傷つける事など、この私が決して許さんぞ!」


凄むルビア。

俺の立ち位置って、邪魔者どころかお姫様なんじゃあ。


ははは、はー。


「例えその2人が死ぬ事になろうと、私はとわを守る。」


ルビアの口に出した死という言葉にティウちゃんが大声で泣き出す。


そうか、眼帯の目的がそれなら、俺にも出来る事はあるんだな。


こんな事しか出来ないとはね。


「俺とルビアが契約して・・・お前らの望みが叶ったら、エルクさんとティウちゃんには何もしないと約束出来るか?」


覚悟を決めれば緊張なんてしてられないもんだな。


ルビアとの契約者が目的なら、例え眼帯達が何を企んでいても、やり方次第では2人を逃がす事くらいは出来るかな。


ルビアには申し訳ないけど、自分を犠牲にすれば。


「とわくん!!だめーっ!」


「いいぜ!そのくらいなら約束してやるよ。ああ、俺は約束は守る男だぜ。」


盗賊にそう言われても信じられるかよ。

ニヤニヤしたままの眼帯の男、死ぬ前にこいつは殴りたいと思った。


いや、っていうか殴る。


「ルビア。」


ルビアに向かって手を伸ばす。

そもそも契約ってどうするんだろ。


ルビアは俺に目を向けながら大分深いため息を吐いた。


「・・・いいだろう。だが、奴のいいなりになるのではない。これは私の誓いだ。」


ルビアが俺に一歩近付くから俺もそうする。


くっくっっと眼帯が笑う。

笑ってろ、お前の思い通りにはさせないぞ。

・・・いや、俺は殺されようとしてるんだから、思い通りになるのか。


まー、いいよ。

エルクさんとティウちゃんを助けられれば。


「王竜ルビア・サンデット、私は私の全てを賭けて、この先何があってもとわと共に歩むと誓おう。守ると誓う。他の何を、例え全てを私自身を犠牲にしたとしてもだ。とわ、お前は私と共に生きると誓えるか?」


俺を見ながら紡がれる気迫のこもった言葉は、俺だけじゃなくて、眼帯に対しての警告なんだと分かった。


「本当、あの王竜がよくもまあそんな何も持たないガキを気に入ったもんだよな。」


本当にね。

なんで、ルビアはこんなに俺に良くしてくれるんだろ。


ありがとう。


俺はそんなルビアの誓いに嘘で応えなくちゃいけないんだ。


「誓うよ。ルビア、ルビアと一緒に生きていく。」


ごめんね。


最後にルビアの頭に触れる。


「約束だぞ、とわ。」


ルビアの笑顔はとても儚く見えた。


「ルビア!!違うの!!だめーっ!!」


必死に声を上げるエルクさん。


「大丈夫だよ。エルクさんは俺が・・・えっ?」


ルビアと、ルビアに触れた俺の右腕が光っていた。


熱い何かが俺の中に流れ込んでくる、流れ込んできたそれは俺の胸の辺りで急激に収縮する。


それが俺の中で完全に消えた瞬間、ルビアの体が小さくなった。


牛からカラスくらいの縮まり。


「えっ!?」


「なんだ・・・?」


俺とルビアの驚く声に、眼帯の男のバカ笑いが重なって飲まれた。

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