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私がここに生きる理由… 「ハースヴァニア:星が導く魔法と旅路」  作者: うーみ
第一章 パトリオン国編

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第零幕 逃避

 暗闇が辺りをおおう。そこに…一粒の青白い光。弱々しく揺れながら闇の中に浮いている。

「あなたは…誰…?」

若い女性の声。その姿はどこにも見えない。傷つき疲れ切った声は反響することなく、その場に留まる。

「……」

「そう…ですか…。」

「……」

声は片方からしか聞こえない。しかしお互いの意識はもはや言葉を介して確認しあうまでもなく、溶け合い一つになろうとしていた。

 「私の…願いをかなえてくれますか…?」

「……」

「それなら…」

女性の深く息を吸う音。何も見えず何も感じないこの空間で、一人と一つの発する音だけがその場を支配する。

 青白い小さな光の球の、その輝きがうっすらと揺らぐ。意思の流れは、決められた工程を経て出力を返すシステムのように、変わらずに一人と一つの間を行き来する。

 自分という存在に絶望し、全てをあきらめたその者の言葉は、驚くほどに済々としていた。


 もうなにも…怖くない。


「それなら…約束です。7星年後に、私を殺してください。」


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