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ドラゴン転生〜畜生道に堕ちても最強種なら問題ない  作者: 堕天の翼のあさぼらけ


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第298話 完璧なる偽装

 予期しなかったリーナ先生の復活。

 再びリーナ先生の指導を仰げると期待したサムだったが、すでにそんな状況にない事を、まだサムは気づいていなかった。




「そうね。」

 リーナ先生の反論を許さない眼差しに、ミーシャはサムの擁護の反論を諦めて首をふる。

「サム。リバルド学園には帝国軍の近衛騎士団の介入が決まったわ。」

 ミーシャはリーナ先生の復活で逸れてしまった話しの筋を戻す。

「この、え?」

 聞き慣れない単語に、サムは困惑する。

「近衛騎士団か。おおかたアキーラのせいで騒ぎになったから、帝国の介入を許してしまったのか。」

 龍神騎の槍に身を宿していて事情を知らなかったリーナ先生だが、ミーシャの説明でその事情を判断する。

「その通りじゃ。エダーマ殿の前準備のおかげで大事にならなかった事が、かえって不審がられたようじゃ。」

 とカスミ自ら、ミーシャの説明を補足する。


「ふ、」

 腕組みして目を閉じたままのエダーマ首領が、静かにニヤける。


「ああ、完全にキイチの理想から外れたのか。」

 リーナ先生は深くため息をつく。

 リバルド学園は勇者ホウゲンと竜王キイチとの約束の下に創られた。

 人間族とドラゴン族との友好の証しとして。

 しかし帝国内に創られたこの学園は、その設立当初からその理念は薄れていた。

 それが今、帝国の介入という形で完全に崩壊したのだ。


「ならばもう、私の居場所ではないのだな。」

 とリーナ先生は悲しげな表情を浮かべる。

「リズちゃん、」

 これには過去にリーナ先生の指導を受けたナナさんもルル姉も、表情を曇らせる。


「そんな。」

 サムにとってリバルド学園は、前世で体験出来なかった学園生活を楽しむ場であると同時に、教師として尊敬できるリーナ先生からの教えを受ける、学びの場でもあった。


「サム。あの学園が居場所では無くなったのは、私も同じなのよ。」

 ミーシャは瞳を潤ませ、サムを見る。

「ミーシャ、」

 ミーシャは帝国の王子の求婚を断り、命を狙われるはめになった。

 そのためミシェリアと言う本名を捨て、ミーシャとして逃れる事になった。

 そのミーシャの素性を知る者が、帝国の近衛騎士団には存在する。

 伝説のS級冒険者であるモモがミシェリアの死を偽装したが、ミシェリアを知る者に見られたら、ミーシャの事もすぐにバレるだろう。

 もうミーシャはリバルド学園に戻る事は出来ない。


「これからどうするんだ。」

 サムはミーシャにたずめる。

「そうね。私を庇護してくれてたラミーロは、もういない。また千尋峡谷に身を隠すしかないわね。」

 ミーシャは悲しげにつぶやく。


「まあそのラミーロは仮死状態なんだが、当分は復活しないだろう。」

 とその仮死状態に追いやったリーナ先生が補足する。

「もっともあやつは竜王復活にかこつけて、間隙の救世主を取り込むのが目的だったからな。」

 つまり竜王が復活した今、当のラミーロがミーシャを庇護する理由が無くなった。


「よく分かんないけどよ、」

 サムはぽりぽりと頭をかきながら話しだす。

「帝国の王子ってヤツを殺せば、ミーシャも逃げる必要は無くなるんだろ。そのこのえ、なんとかってヤツから辿れないのか。」

 サムも分からないなりの意見を絞り出す。


「ばかね。」

 ミーシャはサムのよく分かってない浅知恵を、軽く流す。

「近衛騎士団は王族直属。だけど王女であるメディ、生徒会長にも疑いの目を持ってるわ。あんたもメディを守るのが精一杯で、他にかまけてる余裕はないんでしょ。」

 とミーシャはレーラに話しをふる。


「ええ、まったく。」

 レーラもため息をつく。

「まだ誰が魔王候補なのかも分からないのに、目立った動きは出来ないよ。私の事もバレる訳にはいかないからね。」


 レーラは勇者である。

 その勇者のスキルを奪おうと、アキーラはリバルド学園に罠をはっていた。

 だけどサムを味方につけたいがために、その罠を発動してしまった。

 だからまだ誰が勇者なのかは、アキーラは知らないはず。


「つまり王族直属のそいつらに顔が割れてるのは、ミーシャと生徒会長のふたりなんだろ。」

 とサムは話しをまとめる。


「いいえ、私の顔を知ってるのは団長クラスの一部だけ。厄介なのは、」

 と言ってミーシャはレーラに視線を移す。

「厄介なのは、転生者が使う魔法よ。人の素性を知る魔法があるんでしょ。近衛騎士団にも転生者が居るのなら、すぐにバレるわ。」

「やれやれ。」

 対してレーラは首をふる。

「ミーシャさんの偽装は、ほぼ完璧。それを見破れる鑑定スキルを持つ者は限られている。私以外にはふたりだけ。そのふたりは近衛騎士団にはいない。ですよね。」

 レーラはカスミに話しをふる。


「ふむ。」

 カスミは口もとを扇で隠して、ミーシャを見つめる。

「なるほどの。鑑定スキルの死角をうまく突いておる。これではそなたの素性を知れる者は、確かにふたり。ひとりは遠く未開の地でスローライフを楽しんでおる。今後会う事もないだろうから、安心いたせ。」

 カスミはピシャリと扇を閉じる。


「あとひとりは?」

 横からサムが口を挟む。

「なんじゃ、気づいておらぬのか。」

 カスミは怠そうに答える。

「既におまえらは、助けられておろう。」



「ま、まさか。」

 サムもカスミに言われてピンとくる。

 ミーシャの素性を知れる最後のひとりは、伝説のS級冒険者カタナヒャクタロウこと、モモだった。

ども(・ω・)ノ

前回までリーナ先生の復活の辻褄合わせに費やされてたのが、やっと本筋に復帰出来た感じです。

とは言えこの時点ですでに、その本筋がどこかも見失ってたりします。かっこ笑い。

読み返してみたら、勇者であるレーラに気づいて行動を始めたアキーラに対して発動させるつもりだった仕掛けを、サムのために発動させちゃったのだから、サムがその埋め合わせをしろ。って事らしいです。

ここで「らしいです」と言う通り、今後の展開では触れる事なく闇に葬られた設定になってます。

うん、行き当たりばったりの寄り道が過ぎて、本筋が分からなくなってたね。


それとミーシャはミシェリアである事を隠してますが、転生者は全員、鑑定スキルが標準装備な設定です。

主人公サムは女神の意志ではなくて、他の神に押しつけられての転生なので、女神もそこまで祝福してなくて、鑑定スキルは持ってません。

つまりミーシャがミシェリアである事は、転生者にはバレバレなんですよね。

だからミーシャは高度な偽装技術で、見抜ける転生者は数少ない事にしました。


で、辺境でスローライフしてると言う転生者。

この作品に登場する予定はありません。

その転生者で作品を作るつもりも、今のところはありません。

(´・ω・)

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