陸上自衛官の本音3
4話目で必ず終わらせる。二話は見直さないと。
異世界への逆侵攻を選択したのは間違いではないと1士は考えている。数多くの民間人や自衛官の生命が奪われたのだから、その報復を行うのは当然だ。
それに日本も主権を持つ独立国家だ。自らの首都で発生した虐殺の当事者を謝罪や賠償を求めずに放置するわけにはいかなかった。
逆侵攻を行うという選択を下した頃は、空間転移装置の欠陥について分かっていなかった。装置を一度破壊してしまえば、再び侵攻を受ける確率が天文学的であると知るものはいなかった。破壊したところで再び侵攻を受けるのではと警戒するのは、無理は無かった。
だが正しいことであれ、実行する立場に立たされるのはごめんだった。
そうして日本は、異世界の逆侵攻を選択し実行に移した。目的は、謝罪と賠償を引き出すこと。莫大な資金が必要な占領統治を試みるつもりは微塵もなかった。
日本国民もそれを後押しした。流石に日本人も渋谷を襲った虐殺を前にしては、世論は報復に傾いた。リメンバー・パールハーバーではなく、リメンバー・渋谷というわけだった。
数週間の準備期間を経て陸上自衛隊と航空自衛隊からなる統合任務部隊が異世界に進軍した。航空自衛隊が加わったのは、敵航空戦力の排除と高い物量の敵を空爆で叩くためだ。
その間、恐れていた再侵攻はなく、また恐る恐る潜った空間転移装置の先で敵が待ち構えていることもなかった。そこには、牧歌的な風景の草原が広がっていた。
撤退した異世界の軍勢も完全に無傷ではなかった。後送しなければならない負傷者を抱えていたし、無事なものも著しく士気は下がっていた。これでは戦うのは無理だと判断した指揮官は、戦力の再編のために撤退を選択した。 侵攻を受ける恐れはあったが、それに備えるためにも軍事拠点を擁する後方の都市に兵を素直に引いた。
これが数週間前の出来事だが、機械輸送力がないため撤退のペースは遅く、目的地に着いてからも未だ迎撃の準備は整っていなかった。そのため陸空の統合任務部隊は、空間転移装置周辺の拠点化をひとまず進めた。
ちなみに都市や砦でではなく、草原に転移装置があっだのは被害を少なくするためだ。万が一敗北し攻められた場合、草原においた方が重要拠点が失陥せずにすむと考えたためだ。
陸上自衛隊の施設科の手により拠点が完成した頃、異世界の軍勢は渋谷に現れたものよりも大規模な軍勢をもって攻勢に出た。その攻勢は、異世界側の敗北に終わった。
戦力を増強したのは自衛隊も同じだった。特科部隊が155mm榴弾を雨あられと降らし、機甲科は密集突撃する軍勢に120mmや105mmから成る砲撃で歓迎した。制空権を握った航空自衛隊もレーザー誘導爆弾などで容赦ない空爆を敢行した。
攻めてきた異世界の軍勢は渋谷以上に潰走した。後には屍しか残らなかった。ここから自衛隊の快進撃は始まった。
攻勢に出た異世界の軍勢の撃破を皮切りに侵攻を本格的に開始した自衛隊は、敵の超大国の大都市を次から次に占領した。
この頃は、一士はがらにもなく高揚していた。自国民を虐殺した相手をほぼ一方的に蹂躙していたのだ。心が踊らない方がどうかしている。
戦闘に参加し、殺人に手を染めていたが人を殺したことを深く考えることはなかった。むしろ天罰を下したと考えていた。
今はそんなことはなく、はき違えた正義の味方のようなものだったと自省していた。
今なお敵は交渉に応じていないが、首都も拠点から遠方と言っても現代の軍隊ならば展開に困らない距離にあった。
首都を制圧し、強引に交渉のテーブルにつかせる形でこの戦争は終わりを迎えると思ったころ破局が訪れた。
それは物資と兵力から来ていた。
都市制圧の市街地戦なら、中世の水準の相手でも地獄、民間人も城壁の中に立てこもるだけじゃなく防衛戦に参加したら自衛隊が攻撃した結果非難されるなど侵攻がうまくいってるときも地獄ではないかとつっこまないでくれ




