表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/24

第11話 師の真意、継がれる戦火


シノは医務室の窓辺で、じっと外の景色を見つめていた。

あの激闘から幾ばくも経っていないが、体の傷だけでなく、心に刻まれた敗北の痛みが深く残っている。


そこへ、扉の開く音が静かに響いた。


「まだ起きていたか、シノ」


その声は冷静で落ち着いていた。

振り返ると、そこには彼の師匠――ジル=アルヴァレストが立っていた。


「師匠……」


「じっとしているよりは話をした方がいいだろう。君に伝えなければならないことがある」


ジルはゆっくりと部屋に入り、シノの隣に座った。


「ジークのことだが、彼は私の最初の弟子だった」


「え……?」


シノは驚きを隠せなかった。


「ジークがここに来た理由。それは闇の帝がもたらす脅威に対抗するためだ。光の帝と闇の帝は長い間、世界を二分する勢力として対立している」


ジルは話を続けた。


「光と闇の属性は、普通の者には使えない。七帝のみの力だ。だが、闇の帝は禁忌の術を使い、他者の属性を闇化し強化することができる。つまり闇の力を宿した兵士を生み出しているのだ」


「つまり、闇の帝が魔法学校に手を出してきた……?」


「その通りだ。学校はただの学び舎ではない。七帝への登竜門でもある。闇の勢力は、それを妨害し支配を目論んでいる」


シノの目が強く光った。


「では、僕たちが守らなければいけない……」


ジルは頷きながらも、険しい表情を浮かべた。


「そうだ。だがそれは簡単なことではない。ジークと君の戦いは、彼らの仲間に君が対抗できるかを確かめるための試練でもあった」


「試練……」


「ジークは冷酷な男だが、闇に抗うためには必要な存在だ。彼が君の中に何かを見たからこそ、君と戦った。これは、君がこの先進むべき道を示す試練でもある」


シノは拳を握り締めた。


「僕は……逃げたりしない。ジークに勝てるように、もっと強くなる」


ジルは優しく微笑んだ。


「その覚悟があれば、君は必ず強くなる。今はまだ、闇との戦いの始まりに過ぎない」


部屋の外に風が吹き抜ける。

それは新たな戦いの予兆だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ