治癒魔法
「ふむ。やはりですか。」
事情を話した春輝にジルがそんな言葉をかけた。
「分かってたんですか?」
「まあ、何となくでしたが。力の振るい方について、やはり教えておくべきですね。」
そういって、ジルはすこし間を置いて、語り出す。
「我々執事の目的は、先日お話ししたとおり、お嬢様を守ることです。ですが、誰かを傷つけて倒すのはやはりよくない。
甘いかも知れませんが、私は相手を無力化することで勝つという方法で闘っています。意識を刈り取るか、最悪足の骨と腕の骨を折る程度で済ませています。ハルキ殿も、そうされてはいかがですか?」
「……たしかに。俺には人を殺す覚悟なんてありませんし……。」
「ええ。それでいいと思います。人を殺した罪悪感からは、絶対に逃げられませんから……。」
すこし沈んだ表情をしたジルはすぐに微笑み、
「では、今から魔法を教えてあげましょう。
といっても、別に練習すれば誰でも使える魔法ですが。」
「何です?」
「治癒魔法と魔力障壁ですよ。どうしても避けれなくなった時などに魔力障壁はつかえます。
一応宣言しておきますが、私が教えるのは人を殺す技術ではありません。守る技術です。」
「はい。分かっていますよ。で、どんな魔法なんです?治癒魔法はもうできますけど、魔力障壁って?」
「……はい?今言ったことをもう一度おっしゃって頂けますか?」
「魔力障壁のところですか??」
「その前です。聞き間違いかも知れませんが、治癒魔法が使えると……。」
「ええ。ジルさんが話してくれている間に、今日の特訓で少し痛むところを自分で治癒しておいたんですよ。」
「……ステータスプレートを見た後の話ですか?」
「えぇ。……どうかしました?ジルさん。」
ジルは疲れたようにため息を吐くのであった。
12話連続投稿もこれで終わり………流石に……疲れました……。
[追記] 読者様より避けれなくが良けれなくと誤字をしてる報告があったため、訂正しました。
誤字申し訳ございません……。




