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サッカーW杯2026(カップラーメン編)  作者: 宮本 聡


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1/4

第一節 予選リーグ:強豪オラーメン

 今日は、四年に一度のラーメン祭りだ。

 僕だけの、静かな楽しみだ。


 この日の為に用意した特別なカップラーメンを食べ、勝負の時だ。

 初日は、強豪オラーメン。

 ついに、この特大ラーメンを食べる時が来た。

 「まだ、勝てるか分からない相手だ。」

 「今日こそは、食べ切ってやる」


 息を呑み、深呼吸をする。

 90分間、1本勝負。

 僕は、歌を聴きながら、心を落ち着かせる。


 時は、満ちた。

 「いざ、勝負だ。」


 僕は、カップラーメンの蓋を勢いよく開けた。

 「よしっ、食べるぞ。」

 カップの中から、濃厚なチーズの香りが立ちのぼる。

 これは、強敵だ。


 まずは、一口、食べ進めようとするが、なかなか、箸が進まない。

 ーー主導権を取れないまま、終わってしまうのか。

 強豪相手とはいえ、この戦いは、負けられない。

 絶対に食べ切ってやる。



 3分後

 「おっと、危ない。」

 強烈なチーズの粘りに圧倒されそうになるが、守護神水(ただの水)を飲んで

 見事なセーブで持ち堪えた。

 ーーよしっ、ナイスだ。

 この1日目の初勝負で、出鼻を挫かれる訳にはいかない。



 34分後

 「またも、来た。」

 濃厚なチーズが喉に絡みつく。飲み込めない。

 だが、守護神水を素早く飲むと、ギリギリで危機を防いだ。


 しかし、何度か、勢いよく食べようとするが、濃厚なチーズに圧倒される時間帯が長く続いた。

 ーー先行したい。

 僕は、勝負の時を狙っていた。



 43分後

 「今だ。チャンスだ。」

 僕は、大口を開けて、一気に頬張ろうとするが、麺の熱さに負けて、箸を下ろした。


 「少し待った方が良いな。そろそろ、前半戦は、終了かな。」

 僕は、席を離れ、飲み物を補充することにした。



 小休憩

 ーーここまでは、強豪相手に良い勝負が出来ている。

 だけど、このままでは終われない。

 もっと、攻めて、食べ切ってやる。



 後半戦

 給水が終わり、後半戦に突入だ。

 「やっぱり、強い。なかなか、主導権を取れないな。」

 ーーなかなか、箸が進まない。また、この重圧に飲み込まれてしまうのか。



 51分後

 僕が箸で、麺をかき混ぜていると、ラーメンの中から、あるものが出てきた。

 「チーズーーー!」

 ーー不意を突かれた。まさか、ここから、チーズの塊が出てくるなんて、信じられない。

 完全に一瞬の隙を突かれた僕は、反応が一歩遅れてしまった。


 やられたショックは、大きいが、このまま、負けてはいられない。

 冷静さを取り戻した僕は、諦めずに、チーズの塊を食べ始める。

 ーーまだ、諦めない。時間はある。



 56分後

 「ここだっ!」

 僕は、緑茶を口に含み、そのまま一気にチーズ塊を飲み込んだ。

 「けぃ!」

 「とぅ!」

 ーーこれで、気持ちは、リセットされたぞ。

 僕は、大喜びで、腕を大きく上げる。

 「よし、食べ切るぞ。」



 64分後

 僕は、箸を掻き混ぜて、カップの中身を確認する。

 「こ、これは。」

 「ポテトーーー!」

 ーー今度は、ポテトが出てきた。

 絶対に、完食できると思っていたのに。


 「ここでのポテトは重すぎる……」

 ーー完全に想定外の重さだった。

 これで流れはこっちだと思ったのに……。


 これでは、きっと完食出来ないと思った僕は、台所に行き、醤油と胡椒を持ってくる。

 「こうなれば、味変しかない。雰囲気を変えてやる。」


 だが、なかなか箸は、思うように進まない。

 「もう少しで、制限時間が来てしまう。このまま、ここで終わるのか。」


 醤油と胡椒を追加しながら、大きく口を開けて、麺を頬張る。

 「まだ終わってない!」

 ーーここが、正念場だ。なんとか、乗り切ってやる。



 89分後

 「かまい!(美味い)」

 醤油の味変が炸裂した瞬間、重かったポテトの壁が、一気に崩れた。

 「壁を抜けたぞ!!」

 ポテトを飲み込み終えると、僕は叫んだ。


 ーーゴールが見えてきた。もうひと押ししたい。



 終了間際

 そのまま、カップに口を付ける。

 「もう少しだ。全部、飲み切ってやる。」


 最後のスープを飲み干した瞬間、制限時間の90分が経った。

 ピピピッ!制限時間終了!


 「よし、ギリギリ、食べ切ったぞ。」

 ーー勝利とは、言えないが、なんとか、食べ切った。

 引き分けだ。

 次の勝負は、油断を許さない。


 次のラーメンに向けて、良い準備をすることにしよう。


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― 新着の感想 ―
途中から有吉ゼミはじまったんかと思いながら読んでたw
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