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〜人狼の名前、自分の種族〜


人狼は、速記が得意なのか、それともこの世界ではこの程度が普通なのか、目まぐるしいスピードでペンを動かしている。

俺は[言語翻訳]なるスキルを持っているが、紙に書かれた字を読むことはできない。

このスキルは文字には反応しないのか?それともこの文字は暗号かなんかなのか?


うーん…やっぱり鑑定が欲しい。どうすれば手に入るのだろうか?


そんな事を考えてながら待つこと数分、人狼は羽根ペンを置く。

人狼は まだインクが乾いていないはずの用紙をくるくると巻き、巻物のような形にする。

中心に紐を結び、何を思ったのか宙へ放り投げる。

すると次の瞬間、宙へ舞った紙はパッと弾けると光の粒子になりその場から跡形もなく消えてしまった。


「うわぁ!すげぇ!」


「んお!?そんなにコレ珍しいか?」


いきなりすごいファンタジー要素を見せつけられた俺は、つい声をあげてしまう。

それに対して、予想外の反応だったのか人狼がビクッと反応していた。

なんか朝とは立場が真逆のような…

…変なデジャブ感じた。



俺の興奮も覚め、お互い少し冷静になった所で人狼が喋りはじめる。


「さて、待たせて悪かったな。まずお前は誰……いや、ここは俺が先に言うのが礼儀か…」


そう言うと一呼吸開け、続けて人狼が喋る。


「俺の名前はリュコス・リエース。ここで暮らしてる。

リュコス読んでくれて構わない。種族は狼の獣人、お前は何を勘違いしたのかは知らんが、俺は魔物では無いぞ!」


ジト目で見つめて来たので、ついつい俺は目を逸らしてしまった。

ってゆうかリュコス・リエースって…w

ギリシャ語とロシア語が混ざってるが、直訳で森の狼か…

名は体を表すって言うレベルでは無いな。


目をそらされた人狼、もといリュコスは念押しするかのように喋る。


「一応お前の命の恩人だから、感謝するように!

お前の事を狩りの途中、たまたま森で見つけたからよかったが、下手したら死んでいたんだからな。」


やはり、リュコスが俺の事を助けてくれたのか。

やはり見かけによらず優しいっぽい、さらに命の恩人とあらば感謝してもしきれない。


しかし、自己紹介どうしようか…

おそらくリュコスは俺の素性も、俺が何故森で倒れてたか知りたいだろうけど、正直に言ったら奴隷&死刑囚ってバレるし、この体の素性は俺が知りたいぐらいだからなぁ。


うーんうーん悩んでると、リュコスが口を開く。


「よしお前の番だ。……がまず1つ聞きたい事がある。」


やばい、まだ何もいい案が思いつかない。なんて誤魔化す?どうする?

そんな思考が頭の中で反響する中、続けてリュコスは口を開く


「お前の種族………もしかしてイノセンスか?」


思ってた質問と違う質問が来た。

変に思ったが沈黙は変に思わると思い、取り敢えず喋る


「あ、確か…そうです…」


なんでイノセンスに食いついたんだ?ってゆうかなんでわかったんだ?

混乱する中取り敢えず答えた。


するとリュコスは大きなため息をつき、肩を落とす。

あれ?ダメだったか?ってゆうかイノセンスってなんなんだ?

直訳すると純白とか清潔とかだが…肌が白いからか?

わからない事が多すぎる。やばいガチで鑑定ほしい。

俺が困惑している中、リュコスは憐れむような目を向け、口を開く


「そうか…大変だったな…よし、大体の事情はわかった。

しばらくここで暮らすといい。お前が大きくなって独り立ちする時は獣人国にでも行けいいさ、あそこは人間の国と違って迫害がないからな。」


と言ってきた。

え?なに?なんか大体の事情察せられたんだけど…

俺が事情知りたいぐらいなのに…

独りでごちゃごちゃ考えるより、聞いてしまった方がいい気がしたので思いきって話してみる。


「あの…イノセンスってなんですか?実は俺、記憶がなくて…」


リュコスは目を伏せ、さらに同情するかのような表情を見せた。


「………そうか、記憶がなくなってしまうほど大変だったのか…。

いいだろう、お前にはちょっと辛いかもしれない話だが…いいか?」


俺は頷き、話しを進めてもらう。

ふぅっと一呼吸を置いてリュコスは再度口を開た。


タイトル一部変更しました。


逃走奴隷幼女の冒険者生活→一人と一匹の冒険者生活

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