表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/11

3話   騒動、開始

それからどれくらい経っただろうか。いや、実際はそんなに立っていないかもしれない。

「そう言えばミア」

「ん??どうしたの??」

「(打ち解けるの早いな・・・)お前、服はどうすんだ??」

「服??これでいいんじゃない??」

これって・・・そのプレートか。いやいや

「それ以外に、もっと普通の服は持ってないのか??」

「ボクの服はこれだけだよ」

「(ボクっ娘・・・)さすがに毎日それはダメだろう。第一目立ちすぎる」

「・・・うーん」

「流よ、それならミアの服を買いに行けばよい」

一心不乱にオムライスを食べていたヘルが顔をこちらに向けてそう言う。おい、どーでもいいが口の周りがすごいことになってるぞ。

「しかし・・・それもそうか」

ヘルの言うことはもっともかな

「よし、ミア、商店街に行くぞ」

「え??何で??」

「お前の服を買いに行くんだよ」

「はーい」

素直なミア。うん、可愛い









・・・という訳で、商店街である

「これ何??」

「ああ、滑り台だ」

「これは??」

「ブランコだ」

「これ!!」

「トイレだ。ってそれくらいは知ってるだろ!?」

「・・・えへへー」

「(可愛いなぁ・・・)ほれ、そろそろ行くぞ」

ミアは本当に何も知らない。だからなのか、あっちへふらふらこっちへふらふら。目を離すとすぐにいなくなり、危なっかしいことこの上ない。

「さて、次は・・・!?」

上着、スカートと購入し、次は・・・うーん

「ヘル」

」なんじゃ。言っておくが私の買った下着はミアには渡さんぞ「

「ぐっ・・・・」

こいつ、楽しんでやがるな・・・

「流!!」

「なんだ?って・・・」

しまった!!ふらふら歩いてたつもりが、目的の場所に着いてしまった!

「次はここか??」

何でこういうのは鋭いんだよミアちゃん!!

「あー、えっと、そうだな」

「そうか!!」

あっ!!飛び込んでいきやがった!!

」ぷっ・・・くくく・・・「

「ヘル、お前」断る「せめて聞くだけ聞けよ」

ヘルは頼りにならんし、どうするか・・・

「・・・??・・・う??」

落ち着け、俺は一人ではいるわけじゃない、ミアがいるんだ、やましいことは・・・

「・・・ゅう??・・・・う!!」

しかし、まて・・・ミアと俺の接点はさっきだ。親族でない以上、声を掛けられた場合・・・

「流!!」

「ひゃぁう!!!な、なんだ!?」

だれだ!!耳元で大声出したの!!鼓膜破れたらどうすんだ!!

「流!!何こんなとこでぼーっとしてるの??」

腰に手を当て仁王立ち。ちっちゃな金剛力士像が、そこにはあった

「優か」

優だった

「こんなとこで何してんの??場所が場所だから、変態さん扱いされても文句言えないよ?」

そうだ、ちょうどいい

「優、ミアについて選んでやってくれないか??」

「ミアってだれ??」

あれ、ちょっと不機嫌になった

「(説明中・・・)・・・という訳なんだ」

「なるほど、ナンパして服を買ってあげた挙句、家に住まわせるんだ」

なんかすごい誤解されてる!?

「しかも女の子を」

「まて優、落ち着け、お前は壮大な勘違いをしているぞ」

「まぁ??別に私は流の彼女じゃないし??流が誰といようと??関係ないけどさぁ・・・」

・・・何だろう、優が怖い

「ヘルさんはまぁいいよ??でもそう何人も、それも可愛い子ばかり」

うむ、否定できんな

「服を買ってあげてるんだー。で??その見返りに何するつもり??」

「何もする気ねぇよ!!」

そろそろこの流れを断ち切らないと、マズイことになる・・・気がする

「分かった、何が望みだ??」

「うーん、そうだな・・・」

しばし考え込む優。なんだ?何を要求されるんだ?

「流の彼女にして」

「・・・は??」

「はい、ちょっとそこの君、小さい子に何してるのかな??」

っとここで警察のお兄さん登場。どうやら不審がってみていたらしい

「それに、さっき聞いたけど・・・何人にも同じことしてるんだって??」

「ちょ、ま・・・」

「今もいるのかな??現行犯??」

「ちょっと待ってください。私は高校生です」

「お譲ちゃん、今は冗談を聞いている暇は・・・」

無言で学生証を出す優。どうやら慣れているらしく、その動き、振る舞いともに迷いがない

「・・・これは、失礼しました。それで、何人にもって言うのは」

「私の嘘です。というか、彼にカマかけただけですから。」

「・・・そうでしたか、どうもすいません」

「・・・いえ」

申し訳なさそうに去っていく警官を見つつ、優に問いかける

「お前、日常茶飯事なのか??」

「この見た目でわかるでしょ」

「大変なんだな」

「お互いね」

「流!!いつまで待たせるんだ!!」

あ、ミアのこと忘れてた

「優、それで・・・」

「後でパフェおごってね」

「お、おう!!会計の時に呼んでくれ」

「やめといた方がいいよ?」

そう言って目線で警官がいることを伝えてくれる優。まだ警戒してんのか

「分かった、じゃあ財布渡しとく。優も欲しいのあったら買っていいぞ」

「はーい」

「そこらへん適当に歩いてるから、終わったら携帯に連絡してくれ」

「わかった。で、ミアちゃんってどんな子??」

「あれだ」

いまだにこちらを見ているミア。どうにもうずうずしている

「じゃ、頼んだ」

とてとてと走っていく優を見送り、あてもなく歩く



「さて、どうする??いるんだろ??」

「あれ、気付いてたんだ」

人気のない公園に着いたあたりで、茂みに声を掛ける。すると、さっきの警官が出てきた

「なめんな。何人殺ってきたと思ってやがる。正体バレバレなんだよ」

「そうか、じゃあ隠さなくていいかな」

警官の服が、一瞬で見慣れた勇者のそれに代わる。そんな機能あるんだ

「最初に言っておくよ。私は君と争うつもりは無い。どころか、魔王にも興味がない」

「じゃあ何で俺を尾けてきたんだよ」

「ミアと親しいようだったからね」

あれ、こいつ、ミアを知ってんのか

「あんた何だ?」

「私はクロノ・ロックス。ミアの父だ」

ミアの御父さん、ねぇ

「単刀直入に言おう。神谷流君。ミアを頼む」

「・・・は??」

「今、天界と魔界の関係が悪化しているんだ。いつ戦争になってもおかしくないほどにね。私はミアを戦いに巻き込みたくないんだ。だからミアを人間界に送ったんだ」

「・・・ほぉ」

「しかし、彼女も勇者。天界の命令は絶対なんだ。だから、君に頼みたい。ミアを、戦争に行かせないでくれ」

「・・・つまりあれか??俺に天界と闘りあえってのか?」

「・・・そうなる」

「・・・わかった。とりあえず、剣を構えろ」

「え??」

「新手だよ。しかもこいつは・・・」

クロノさんの方にダッシュしながらクラウソラスをコール。クロノさんに足払いし、直後に上からの襲撃を防ぐ。

「魔族だ!!」






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ